著者
土井裕介 佐藤弓子 寺本圭一
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT)
巻号頁・発行日
vol.2013-IOT-20, no.25, pp.1-6, 2013-03-07

一部のエネルギーマネジメント規格において,セッション管理にXMPPが,また,別の規格においてはXMLのコンパクト符号化にEXIがそれぞれ検討されている.これらを組み合わせることで高効率なM2M通信を実現できる可能性があるが,現時点ではこれらの2つには仕様上の齟齬があり効率的に結合することは難しい.本稿では,この問題をEXI側の仕様改善により解決できることを示し,それによる副作用について述べる.
著者
佐藤 弓子 土井 裕介 寺本 圭一
雑誌
情報処理学会論文誌コンシューマ・デバイス&システム(CDS) (ISSN:21865728)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.54-62, 2012-07-26

家庭内の機器に通信機能を搭載し各機器を協調制御させることにより,消費エネルギーの削減や創蓄エネルギーを組み合わせた最適化などに寄与するエネルギーマネジメントシステムが注目を集めている.エネルギーマネジメント向けの通信規格の1つであるZigBee SEP2.0のデータ形式として,XMLをコンパクトに符号化したEXIの採用が検討されている.EXI自体,メッセージサイズは小さいものの,符号化前や復号化後に自由度の高いXMLデータモデルを扱わなければならないため,メモリやCPUなどの資源に厳しい制約のある組込み機器へ単純に搭載するには困難がある.本研究では,直接EXIを操作可能にするXML-Less EXIを提案し,ZigBee SEP2.0で利用するデータ形式に対応した通信アダプタを試作後,その有効性について評価する.
著者
米澤 祐紀 土井 裕介
雑誌
情報処理学会論文誌コンシューマ・デバイス&システム(CDS) (ISSN:21865728)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.52-60, 2015-10-03

IoT(Internet-of-Things)はさまざまな領域での応用が期待される.そのうちの1つに,スマートグリッドなどを含む標準仕様で構成されるシステムがある.このようなシステムでは,異なるベンダの異なる機器の統一的な制御に,多くの機器・機能を包含した標準が定義される.そのような標準仕様では,しばしば,XMLスキーマによるデータモデルやメッセージ形式を定義する.一方,標準で定義される多様なデータモデルを含むXMLスキーマは肥大化しがちである.このような肥大化したXMLスキーマを,IoTで用いられる組込み機器で処理するのは最適ではない.本研究では,計算機資源に制約のある組込み機器を,XMLを利用する標準仕様に統合するために,仕様で定義されたXMLスキーマを機器にあわせて最適化する方法(XMLスキーマ簡約)を述べる.あわせて,本手法をEXIに適用した際のEXI文法のサイズ削減効果についても示す.
著者
土井 裕介 尾形 信行
出版者
日本森林学会
雑誌
日本森林学会大会発表データベース
巻号頁・発行日
vol.129, 2018-05-28

<p> 近年、局地的な豪雨に伴う土砂災害とともに、山地渓流域から流木等が流出する流木災害が問題となっている。渓流内には、様々な腐朽段階の倒木が存在しており、直径や長さ等の形態的な特徴とともに腐朽段階が倒木の挙動に影響することが指摘されている。そのため、山地渓流域における腐朽段階ごとの倒木の蓄積量や、それと集中豪雨前後における挙動との関係を把握しておくことが、今後の対策立案のために重要であると考えられる。そこで、本研究では、倒木の腐朽段階等の形態的特徴と集中豪雨前後の倒木の移動等の状況を調査した。大阪府の北部、中部、南河内、泉州の各地域の4渓流を調査地とし、2017年2月に各渓流における直径10cm以上の倒木の長さ、直径、位置、樹種、腐朽段階、渓流への移入状況、流向となす角を記録し、2017年10月の台風第21号、第22号通過後に再度調査を行った。 その結果、倒木の長さが短いほど集中豪雨後に大きく移動する傾向が見られた。発表では、倒木のその他の形態的特徴と倒木の移動に関する解析結果を示し、山地渓流域における倒木の挙動について議論したい。</p>