著者
坂東 慶太
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.43-49, 2017-04-01 (Released:2017-04-03)
参考文献数
9

近年,OverleafやAuthoreaといったオンラインLaTeXエディターの登場が相次いでいる。これらは単なる論文執筆のためのツールではなく,研究者のライフサイクルにおいて現在大学図書館がカバーしきれていない論文執筆から投稿・出版のプロセスをサポートし,研究ワークフローのミッシングリンクを埋める可能性をもっている。従来のライティングツールの枠組みを超え,論文投稿プロセスを変革する可能性を秘めたこの「共同ライティングツール」は,学術情報流通にかかわる出版社・研究機関などにどのような影響を与えるのか。本稿では,共同ライティングツールにおける代表的なサービスOverleafに着目し,その概要,特徴的な機能そして導入事例の紹介を通じて,論文投稿プロセス変革の可能性や大学図書館における研究支援のあり方を展望する。
著者
大谷 周平 坂東 慶太
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.10, pp.513-519, 2018-10-01 (Released:2018-10-01)

Sci-Hubとは,6,450万件以上もの学術論文のフルテキスト(全文)を誰もが無料でダウンロードできる論文海賊サイトである。Sci-Hubからダウンロードできる論文には,学術雑誌に掲載された有料論文の約85%が含まれており,Sci-Hubは学術出版社の著作権を侵害する違法サイトである。大学図書館の契約する電子ジャーナル,OAジャーナル,機関リポジトリ,プレプリントサーバーなど法的に問題ない論文サイトが在る中で,世界中から1日に35万件以上の論文がSci-Hubを通じてダウンロードされている。本稿では先ずSci-Hubの概要・仕組み・世界的な動向について述べる。次いで2017年にSci-Hubからダウンロードされた論文のログデータを分析し,国内におけるSci-Hub利用実態の調査結果を報告する。栗山による2016年調査と比較すると,Sci-Hubの利用数やSci-Hubの利用が確認された都市数は増加していた。また,Sci-Hubでダウンロードされているのは有料論文だけではなくOA論文が約20%を占めていること,クッキーの情報から約80%のユーザーは1回のみSci-Hubを利用している状況も明らかになった。
著者
坂東 慶太
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.638-646, 2012-12-01 (Released:2012-12-01)
参考文献数
27
被引用文献数
4 3

近年,論文レベルの客観的評価指標を求める要請が高まっている。その背景には,ソーシャルメディアが研究目的に利用され始めたことと,オープンアクセス推進により,Webに学術情報が流通し始めたことがある。研究者は学術コミュニケーションと研究ワークフローの場をWebへとシフトしてきた。このWeb時代の要請に応えて提唱されたのが,新たな研究評価指標「altmetrics」である。altmetricsは,ソーシャルメディアを活用して,被引用数以外の研究インパクトを「論文レベル」でリアルタイムに計量化する。altmetricsツールの開発,Twitterによる引用予測といった研究を通じて,伝統的な評価指標を補完する新たな指標として発展の可能性をもつaltmetricsは,一方でまだ初期の段階にある。altmetricsが定着するには「オープンアクセスとの共存共栄」がキーポイントになると考える。altmetricsをめぐる経緯と現状,ソーシャルメディアとの関係性,オープンアクセスとの関係性,といった動向を通じて,altmetricsの可能性を概観する。
著者
坂東 慶太
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.43-49, 2017

<p>近年,OverleafやAuthoreaといったオンラインLaTeXエディターの登場が相次いでいる。これらは単なる論文執筆のためのツールではなく,研究者のライフサイクルにおいて現在大学図書館がカバーしきれていない論文執筆から投稿・出版のプロセスをサポートし,研究ワークフローのミッシングリンクを埋める可能性をもっている。従来のライティングツールの枠組みを超え,論文投稿プロセスを変革する可能性を秘めたこの「共同ライティングツール」は,学術情報流通にかかわる出版社・研究機関などにどのような影響を与えるのか。本稿では,共同ライティングツールにおける代表的なサービスOverleafに着目し,その概要,特徴的な機能そして導入事例の紹介を通じて,論文投稿プロセス変革の可能性や大学図書館における研究支援のあり方を展望する。</p>
著者
坂東 慶太
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.189-195, 2018

<p>研究者SNSは,誕生当初は他研究者とのネットワーキングや自身のオンラインプロファイルとして活用されることが主流であったが,近年は論文共有の場として使われていることが幾つかの調査より明らかとなっている。これに伴い,新たな問題-研究者SNSで共有されている論文には,本来公開してはならない出版社版が多数アップされていること-が顕著化しており,学術出版業界が牽引して学術コミュニケーションの改善に取り組んでいる。図書館員は,研究ワークフローの各フェーズを支えている研究者SNSの機能・使われ方・問題などを理解し,研究者SNSが適切に利用されるよう支援活動に組み込む必要がある。本稿では,研究者SNSの概要と機能を確認した後,様々な調査報告に基づいて研究者SNSの利用実態・問題点を整理する。その上で,図書館は,研究者SNSに対してどのような取り組みが出来るのか・期待されるのかを考察する。</p>
著者
坂東 慶太
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.189-195, 2018-04-01 (Released:2018-04-01)

研究者SNSは,誕生当初は他研究者とのネットワーキングや自身のオンラインプロファイルとして活用されることが主流であったが,近年は論文共有の場として使われていることが幾つかの調査より明らかとなっている。これに伴い,新たな問題-研究者SNSで共有されている論文には,本来公開してはならない出版社版が多数アップされていること-が顕著化しており,学術出版業界が牽引して学術コミュニケーションの改善に取り組んでいる。図書館員は,研究ワークフローの各フェーズを支えている研究者SNSの機能・使われ方・問題などを理解し,研究者SNSが適切に利用されるよう支援活動に組み込む必要がある。本稿では,研究者SNSの概要と機能を確認した後,様々な調査報告に基づいて研究者SNSの利用実態・問題点を整理する。その上で,図書館は,研究者SNSに対してどのような取り組みが出来るのか・期待されるのかを考察する。
著者
大谷 周平 坂東 慶太
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.10, pp.513-519, 2018

<p>Sci-Hubとは,6,450万件以上もの学術論文のフルテキスト(全文)を誰もが無料でダウンロードできる論文海賊サイトである。Sci-Hubからダウンロードできる論文には,学術雑誌に掲載された有料論文の約85%が含まれており,Sci-Hubは学術出版社の著作権を侵害する違法サイトである。大学図書館の契約する電子ジャーナル,OAジャーナル,機関リポジトリ,プレプリントサーバーなど法的に問題ない論文サイトが在る中で,世界中から1日に35万件以上の論文がSci-Hubを通じてダウンロードされている。本稿では先ずSci-Hubの概要・仕組み・世界的な動向について述べる。次いで2017年にSci-Hubからダウンロードされた論文のログデータを分析し,国内におけるSci-Hub利用実態の調査結果を報告する。栗山による2016年調査と比較すると,Sci-Hubの利用数やSci-Hubの利用が確認された都市数は増加していた。また,Sci-Hubでダウンロードされているのは有料論文だけではなくOA論文が約20%を占めていること,クッキーの情報から約80%のユーザーは1回のみSci-Hubを利用している状況も明らかになった。</p>
著者
坂東 慶太
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.638-646, 2012
被引用文献数
3

近年,論文レベルの客観的評価指標を求める要請が高まっている。その背景には,ソーシャルメディアが研究目的に利用され始めたことと,オープンアクセス推進により,Webに学術情報が流通し始めたことがある。研究者は学術コミュニケーションと研究ワークフローの場をWebへとシフトしてきた。このWeb時代の要請に応えて提唱されたのが,新たな研究評価指標「altmetrics」である。altmetricsは,ソーシャルメディアを活用して,被引用数以外の研究インパクトを「論文レベル」でリアルタイムに計量化する。altmetricsツールの開発,Twitterによる引用予測といった研究を通じて,伝統的な評価指標を補完する新たな指標として発展の可能性をもつaltmetricsは,一方でまだ初期の段階にある。altmetricsが定着するには「オープンアクセスとの共存共栄」がキーポイントになると考える。altmetricsをめぐる経緯と現状,ソーシャルメディアとの関係性,オープンアクセスとの関係性,といった動向を通じて,altmetricsの可能性を概観する。
著者
坂東 慶太
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.638-646, 2012
被引用文献数
3

近年,論文レベルの客観的評価指標を求める要請が高まっている。その背景には,ソーシャルメディアが研究目的に利用され始めたことと,オープンアクセス推進により,Webに学術情報が流通し始めたことがある。研究者は学術コミュニケーションと研究ワークフローの場をWebへとシフトしてきた。このWeb時代の要請に応えて提唱されたのが,新たな研究評価指標「altmetrics」である。altmetricsは,ソーシャルメディアを活用して,被引用数以外の研究インパクトを「論文レベル」でリアルタイムに計量化する。altmetricsツールの開発,Twitterによる引用予測といった研究を通じて,伝統的な評価指標を補完する新たな指標として発展の可能性をもつaltmetricsは,一方でまだ初期の段階にある。altmetricsが定着するには「オープンアクセスとの共存共栄」がキーポイントになると考える。altmetricsをめぐる経緯と現状,ソーシャルメディアとの関係性,オープンアクセスとの関係性,といった動向を通じて,altmetricsの可能性を概観する。