著者
小堀 洋平
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.87, pp.17-32, 2012-11-15

Tayama Katai's Nikko (Nikko, 1899) has some textual characteristics that shed light on the advent of the Realist Novel around the turn of the century. This work straddles two genres-travel literature and fiction-and a third-person narrative is occasionally interjected into the first-person narrative. This type of blending of narrative styles in one work was in fact common across a wide range of contemporary works, including what were conceived of in Japan as disparate genres such as the descriptive essay and belles-lettres. In Nikko, however, Katai is quite original in the way he took advantage of the changes in location in the progress of the journey in order to introduce a third-person narrative that goes astray from the norms of a travelogue. He was also creative in the way he used quotations from Western literary works to prompt a switch into third-person narrative. These innovative techniques set Nikko apart from and above numerous other works of travel literature of the same era.
著者
堀 洋平 片下 敏宏 坂根 広史 佐藤 証 戸田 賢二 今井 秀樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RECONF, リコンフィギャラブルシステム : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.300, pp.87-92, 2008-11-10
被引用文献数
1

近年,暗号モジュールの電力波形や電磁波などから内部の情報を暴露する新たな物理攻撃であるサイドチャネル攻撃が登場しており,その対策方法や評価基準の策定が急務となっている.我々は,統一された実験環境の構築により国際標準規格の策定へ貢献する目的に,サイドチャネル攻撃に対する標準評価ボードSide-Channel Attack Evaluation Standard BOard(SASEBO)を開発し,標準実験環境として国内外の研究機関へ配布を行っている.また,実験に必要となる暗号モジュールや制御IPマクロ,およびそれらのドキュメントも配布している.本論文では,標準評価ボードによる環境を紹介し,現在開発を行っている安全性を検証するソフトウェアについて述べる.
著者
大堀 洋平 小林 豊和 黒田 良
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌 (ISSN:09152032)
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.89, 2011

【はじめに】<BR> 疲労性骨膜炎・疲労骨折は,スポーツ選手によく起こる疾患である.理学療法評価において,疲労性骨膜炎・疲労骨折の病態を示唆する評価法は散見するばかりである.今回、骨に直接的にストレスを加える評価法を考案した.その評価法を用い,アプローチの結果,良好な結果が得られたので,ここに報告する.<BR>【症例紹介】<BR> 小学生(高学年),男性,野球選手(軟式・センター/ショート・右投げ左打ち).診断名は,右脛骨疲労性骨膜炎.レントゲンは,異常所見なし.現病歴は,当院受診約3週間前,走行時に右下腿内側に疼痛出現.疼痛軽減しないため,当院受診した.受診時の主訴は,歩行時痛であった.<BR>【理学療法評価】<BR> 圧痛は右脛骨近位内側にあり,歩行時に疼痛出現.立位アライメントは,右足位やや外転位,両膝顆間距離2横指,右骨盤やや前方回旋位,体幹やや右側屈位.脛骨ストレステスト(徒手で脛骨に外反・内反,前弯・後弯,外旋・内旋ストレスを加える)実施(以下,疼痛出現時,+と表記する).外反ストレス(++),前弯ストレス(+),外旋(遠位)ストレス(+).スクワッティングテストは,knee in時疼痛出現.歩行において,initial contactからmid stanceにかけて遅延し、骨盤・下腿外方移動不十分であった.<BR>【アプローチ】<BR> 当院初診時;右足部に内側縦アーチサポーター(ソルボ素材)装着.<BR> 約1週間後;サポーターに,後足部横アーチパッド1mm追加.<BR>【経過】<BR> 理学療法開始(当院初診)時,右足部への内側縦アーチサポーター装着にて,歩行時痛消失.練習は,走行・ノック禁止.約1週間後,走行時痛は10点法にて2点と軽減し,後足部横アーチパッド1mmを追加にて走行時痛消失.翌日には,制限なく練習参加.約3週間後来院し,圧痛・動作時痛消失を確認し,終了.<BR>【考察】<BR> 本症例は,動作時,脛骨近位内側に疼痛が出現していた.疲労性骨膜炎・疲労骨折は,疼痛部位にどのようなストレスが加わり生じたのかを把握することが重要と考える.どのようなストレス(方向・種類)かを示唆する評価として,脛骨へ直接的にストレスを加えた.その結果,脛骨外反・前弯・外旋(遠位部)ストレスにて,疼痛出現した.荷重位にて,スクワッティングテストを行い,knee inにて疼痛出現し,歩行時立脚期において,骨盤・下腿外方移動不十分であった.以上を解釈すると,本症例の疲労性骨膜炎は,立脚期における下腿の前内方への動きが脛骨近位内側への離開ストレスとなり,疼痛を発生させていたのではないかと考える.よって,右足内側縦アーチサポーターを装着することで,立脚期に下腿を後外方へ誘導し,離開ストレスを軽減させ,疼痛軽減に至ったと考える.<BR>【おわりに】<BR> 疲労性骨膜炎・疲労骨折の理学療法において,骨への直接的ストレステストは病態を示唆する有効な評価法であり,サポーターの適切な選択,運動療法の一助となると考える.今後,ストレステストと動作の関係を検討していきたいと考える.