著者
堀川 博史 高野 彰
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.38, 1989-03-15

プログラムはデータ構造とアルゴリズムから成立しているが、この両者を明確に分離することはできない。設計の最初にデータ構造に基づいてプログラム構造を決定する設計手法がある。これらの手法では、始めに骨組みを決め、段階的に詳細化するが、個々の詳細化情報のテスト容易性、部品化に対しては、十分には考慮されていない。ここでは、LSIの機能設計における役割別のブロック構成法を参考にしてプログラムを制御、データ及び機能に分離して作成する方法について検討する。LSIの機能設計においては、ブロック図から論理回路を作成する。このときのブロック図は、制御ブロック、記録ブロック、機能ブロックに大別できる。ブロック図においては幾つかのモードが存在する。それぞれのモードに対して、どのブロックがデータをアクセスするかが指定されている。制御ブロックは、このモードの遷移を処理する。
著者
中坊 徹次 山本 圭介 堀川 博史 中山 耕至
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

1)日本近海の魚類相の分析;東シナ海及びその隣接海域の魚類の分類学的研究の基礎として、日本近海の魚類相の特徴が17型に分けられることを明らかにした。2)メバル属魚類の分類学的研究;浅海岩礁での漁業対象種であるメバルは従来から3つの色彩変異型が知られていたが、それらの生物学的な意味は未研究であった。これらのメバル3色彩型を形態学と分子遺伝学を用いて分析した結果、それぞれが生物学的に独立した種であることが判明した。メバル属ではやや深海に棲むウケクチメバルの2色彩型についても、メバル3色彩型と同様に研究を行った結果、それぞれが生物学的に独立した種であることが判明した。3)マエソ属魚類の分類学的研究;大陸棚砂泥底に生息するマエソ属魚類は漁業対象でありながら、種の分類が混乱していた。これらのうちマエソと呼ばれる種の分類が特に混乱していた。マエソ属魚類はインド・西太平洋域に広く分布しているので、日本近海を含むこれらの海域から得られた標本を入手し、形態を比較し、過去の文献を渉猟して分類学的研究を行った。その結果、マエソと呼ばれる種は2種であり、ひとつは新種であることが判明した。この論文は現在、学術雑誌に投稿中である。4)カマス属魚類の分類学的研究;カマス属のうち、アカカマスと呼ばれる種は最も美味であるが、分類が混乱し、複数種が含まれていることが示唆されていた。これらを詳細に検討した結果、3種であることがわかり、そのうち1種は新種であることが判明した。これも投稿中である。5)その他の魚類の分類学的研究;上の他、アオメエソ類、メジナ類、エボシダイ類、ウマズラハギ類、トラギス類について、分類学的研究を行った。これらは3編の論文が公表され、2編が投稿中である。