著者
MARIANNE SIMON・O 月村 辰雄 中地 義和 野崎 歓 塚本 昌則
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、フランスにおける16世紀以降の視覚詩を研究対象として、文字の視覚性を特徴とする。視覚詩の歴史、視覚詩の視覚性、作者と読者の関係、フランスの視覚詩の国際的な位置づけといった四つの視点から、文学とイメージの関係性について考察するものであった。なかでも、近年発見された新しい資料をもとに、20世紀の詩人ピエール・アルベール=ビローとピエール・ガルニエの作品研究を進めた。
著者
マリアンヌ・シモン=及川 中地 義和 鈴木 雅生 畑 浩一郎 月村 辰雄 塚本 昌則 野崎 歓 塩川 徹也
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

『イーリアス』第18歌でアキレスの盾を描写したホメロス以来、芸術作品、特に絵画をめぐる文章を著してきた文学者は枚挙にいとまがない。西欧文学では、絵画の描写はひとつの伝統として捉えられてきた。フランスにおいて文学者の絵画に対する関心がとりわけ顕著になるのは19世紀であり、絵画をめぐるテクストの質も多様化するが、本研究は、19-20世紀のさまざまジャンルのテクストを選択し、絵の様相と意味とを多元的に考察しながら、これまであまり研究の対象になっていなかった作品について検討し、文学と絵画の関係という分野において新しい成果を出した。
著者
中地 義和 月村 辰雄 塚本 昌則 野崎 歓 シモン=及川 マリアンヌ 深沢 克己 新田 昌英 畑 浩一郎 本田 貴久
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究は、19世紀初頭から現代までのフランス文学史の尾根をなす作家のうち、その創作が歴史的出来事の経験や歴史をめぐる深い省察に根ざしている例を精選し、彼らがいかに歴史を内面化しながら作品を創出しているかを探ることを目的とした。またその様態を、各時代の文学理念、言語美学、人文知と関連づけながら、独自の視点からの文学史的通観の構築をめざした。対象になりうる事例の数はおびただしく、個々の事例は作家の生涯に根を張っているため、本格的に扱う対象の数を限らざるを得なかったが、第二帝政期から第三共和政初期、第二次世界大戦期、戦後のポストコロニアル期の文学を中心に、当初の計画に見合う成果が得られた。