著者
新井 民江 蒔本 亜紀 工藤 祐子 木下 伸 伊藤 壮平 外 須美夫
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.349-351, 2002-08-31

高血圧以外には全身的に問題のない69歳の女性に,硬膜外局所麻酔下で婦人科手術が予定された。硬膜外カテーテル留置後,aspiration testは陰性であったが,初回の局所麻酔薬投与後に,急激な頻脈,血圧上昇とともに意識消失発作が出現した。局所麻酔薬中毒を疑い,ベンゾジアゼビンを少量投与し,セボフルランによる全身麻酔へ切り替えた。手術は問題なく終了し,明らかな後遺症なく帰棟した。その後の血中濃度の結果から局所麻酔中毒と診断した。原因と対処を含めて考察した。
著者
国分 秀也 とおし 幸市朗 的場 元弘 磯野 雅子 外 須美夫 矢後 和夫
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.311-316, 2006 (Released:2006-09-08)
参考文献数
12
被引用文献数
1 2

アセトアミノフェン(APAP)坐薬の成分含量は1個200mgが最大で, がん性疼痛患者に用いる場合, 海外における用量(4000mg/日上限)を目安に投与するケースがあるため, 一回に3~4個挿入しなければならない. そこで, 今回, 1個600~800mgの坐薬を調製し, その有用性について検討した. 方法は, APAP経口投与患者と直腸内投与患者の血中トラフ濃度を測定し, 副作用についても比較検討した. その結果, APAP経口投与群と直腸内投与群の血中濃度は, ほぼ同等な値を示した. また, APAP使用1週間後のAST, ALTおよび総ビリルビン値に異常値は認められなかった. さらに, APAPを経口投与から直腸内投与に切り替えた症例で, 切り替え前後でNRSに変化がなく, 血中濃度もほぼ同等な値を示していた. 以上のことから, 今回, 調製した高用量APAP坐薬はがん性疼痛患者において血中濃度と安全性に問題なく使用可能であると考えられた.
著者
外 須美夫
出版者
克誠堂出版
雑誌
麻酔 (ISSN:00214892)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.572-576, 2004-05