著者
大山 正幸 竹中 規訓 中島 孝江
出版者
大阪府立公衆衛生研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

毎年5名の喘息症状有症者を対象に、9月から約3カ月間、週毎の室内の亜硝酸(HONO)や二酸化窒素(NO_2)やオゾン(O_3)の濃度を測定し、毎日の喘息発作や呼吸器症状を調べた。その結果、U検定ではNO_2と喘息発作との関連に有意差は無かったが、HONOと喘息発作との関連に有意差が認められた(P=0.0013)。また、測定局データを利用した多変量解析後でも、HONOと喘息発作との関連に有意差が認められた。今回の結果は、NO_2よりHONOの方が喘息発作との関連が強いことを示唆する。
著者
安達 修一 大山 正幸 辻野 喜夫 小田 美光 亀田 貴之
出版者
相模女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

日本へ-来する黄砂粒子について、成分の化学分析、肺に-着した-の生物学的影響などを調べた。その結果、大阪と韓国ソウルで集めた黄砂粒子から大気汚染物質が検出され、-来する過程で都市や工業地帯の汚染物質を付着したと考えられる。肺に入った-の影響は、汚染のない黄砂粒子に比べて強く、付着した成分が健康影響を及ぼすことを予測させる結果である。黄砂粒子に含まれる発がん物質の量は、これだけで肺がんを発生するとは考えにくい量であるものの、要因の一つになることが考えられ、今後検討すべき課題である。