著者
大島 久華 尾崎 由香 北窪 友佳 早川 茂
出版者
香川県産業技術センター
雑誌
研究報告 (ISSN:13465236)
巻号頁・発行日
no.14, pp.88-92, 2014-06

D-プシコースを用いた加工食品中の安定性を評価することを目的に,カラメル化反応およびメイラード反応に準じたモデル実験を実施するとともに,加工条件の異なる食品を試作し,各加熱条件におけるD-プシコースの濃度変化を調査した。D-プシコースは加工工程において低い温度,低いpHおよび短時間の加熱状態であった場合には安定であるが,高い温度,高いpHもしくは長時間の加熱を受けた場合には,着色を伴って減少することを明らかにした。
著者
大島 久華 木村 功 木村 義雄 田島 茂行 何森 健
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
Journal of Applied Glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.261-265, 2005
被引用文献数
1

<i>Aspergillus sojae</i>の液体培養液からエキソ-1,5-&alpha;-L-アラビナナーゼを電気泳動的に均一な標品として精製した. 精製酵素標品の分子質量は, ドデシル硫酸ナトリウム-ポリアクリルアミドゲル電気泳動 (SDS-PAGE) によって41kDa, ゲル濾過クロマトグラフィーによって43 kDaと決定された. 本酵素の等電点は3.7であった. 本エキソ-アラビナナーゼ活性は, カルボキシメチル-直鎖アラビナンに対し, 50℃, pH 5.0で作用させることで最大となった. 活性はpH 6.0から8.0, 45℃まで安定であった. 精製酵素標品の活性はAg<sup>+</sup> (1 mM) およびCr<sup>2+</sup> (1 mM) によって強く阻害され, SDS (5 mM) の添加により促進された. 1,5-アラビナンに対する<i>K</i><sub>m</sub>値は5.8mg/mLとなった. 本精製酵素標品のN末端アミノ酸25残基は, <i>Penicillium chrysogenum</i>のそれと69%という高い相同性を示した. 精製酵素標品をビート由来の1,5-アラビナンに作用させた場合のおもな生産物は, アラビノビオースであり, 反応溶液中にアラビノースの遊離は認められなかった.
著者
大島 久華 森 律子 喜多 悠子 鵜澤 志帆
出版者
香川県産業技術センター
雑誌
研究報告 (ISSN:13465236)
巻号頁・発行日
no.9, pp.70-75, 2009-06

天然の糖質素材であるアカモクと霊芝(レイシ)について、化粧品・機能性食品としての有用性を評価した。その結果、アカモクには美白作用、皮膚抗老化作用、抗ニキビ作用、抗アレルギー作用及び抗肥満作用が認められた。また、天然レイシには抗酸化作用、皮膚抗老化作用及び抗アレルギー作用が示された。一方、人工栽培されたレイシ(栽培レイシ)には抗酸化作用、美白作用及び抗皮膚老化作用をそれぞれ有することが明らかになった。
著者
大島 久華 木村 功 何森 健
出版者
香川県産業技術センター
巻号頁・発行日
no.10, pp.56-58, 2010 (Released:2011-07-26)

サトウキビ搾汁及びシュクロース並びにフルクトースを用いた調理実験において、プシコースが生成することを確認した。食品中のプシコースは、製造過程における加熱によってシュクロースやD-フルクトースから非酵素的に生産されることが示唆された。