- 著者
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大西 健児
- 出版者
- 一般社団法人 日本内科学会
- 雑誌
- 日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
- 巻号頁・発行日
- vol.94, no.11, pp.2307-2312, 2005-11-10 (Released:2008-06-12)
- 参考文献数
- 11
- 被引用文献数
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臨床医がその存在を知っておくべき寄生虫による肺疾患として,肺赤痢アメーバ症,胸腔赤痢アメーバ症,ヒト回虫性肺炎,ブタ回虫性肺炎,イヌ回虫性肺炎,ブラジル鉤虫性肺炎,糞線虫性肺炎,肺イヌ糸状虫症,熱帯性肺好酸球症,肺吸虫症,肺包虫症が挙げられる.これらの疾患のうち,ヒト回虫性肺炎,ブタ回虫性肺炎,イヌ回虫性肺炎,ブラジル鉤虫性肺炎,糞線虫性肺炎,熱帯性肺好酸球症,肺吸虫症では末梢血あるいは気管支肺胞洗浄液の好酸球増多を伴う症例が多い.診断はこれら寄生虫による肺疾患を思い付くことが重要で,一般的には症状,画像所見,食歴,旅行歴,血清学的な抗体測定結果を総合して診断されている.