著者
大野 暢亮
出版者
社団法人 可視化情報学会
雑誌
可視化情報学会誌 (ISSN:09164731)
巻号頁・発行日
vol.39, no.152, pp.3-7, 2019 (Released:2019-04-26)
参考文献数
13

没入型のバーチャルリアリティ装置であるCAVE装置で大規模なデータの可視化を実現した.興味領域の抽出と自動詳細度設定機能をVFIVEと呼ばれるCAVE装置用の対話的可視化ソフトウェアに実装した.興味領域の選択は,CAVE装置の中で対話的かつ直感的に行うことができる.この自動詳細度設定機能は,等値面表示などのスカラーデータの可視化手法では,興味領域の大きさにかかわらず常に一定の解像度のデータをもとに可視化を行うことを可能にする.流線表示などのベクトルデータの可視化手法では,興味領域の大きさに応じて流線の解像度を調節する.本機能を用いて大規模なデータを実際に可視化することで,大規模データの対話的な可視化が可能なことを確認した.
著者
陰山 聡 大野 暢亮
出版者
社団法人プラズマ・核融合学会
雑誌
プラズマ・核融合学会誌 (ISSN:09187928)
巻号頁・発行日
vol.84, no.11, pp.834-843, 2008-11-25
参考文献数
19
被引用文献数
3

CAVEと呼ばれる方式のバーチャルリアリティ装置を利用した3次元可視化ソフトウェアを開発した.このソフト「VFIVE」はプラズマ・核融合シミュレーション用の可視化ソフトウェアとして出発し,10年近くにわたる開発の結果,複雑な3次元構造を持つ一般的なスカラー・ベクトル場を解析するための汎用ツールとして実用上十分なレベルに達した.CAVE装置の持つ優れた対話性と没入感を可視化に応用するために開発したVFIVE独自の可視化機能を紹介する.また,最近主流になりつつあるPCクラスター型のCAVE装置へのVFIVEの移植についても報告する.