- 著者
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和田 一成
臼井 伸之介
篠原 一光
神田 幸治
中村 隆宏
村上 幸史
太刀掛 俊之
山田 尚子
- 出版者
- 公益財団法人大原記念労働科学研究所
- 雑誌
- 労働科学 (ISSN:0022443X)
- 巻号頁・発行日
- vol.88, no.1, pp.1-12, 2012-02-10 (Released:2013-09-25)
- 参考文献数
- 15
- 被引用文献数
-
3
実験では,実験参加者(44名)が知覚判断課題を行うたびに常に試行数を確認するように言われ,半分の参加者には確認を省略すると10個の追加課題が課されるリスクが,もう半分には,省略により1個の追加課題が課されるリスクがあることが教示された。全8ブロック中4ブロックにおいて,半分の試行で試行数のメッセージが5秒遅れ(コスト大条件),残りの4ブロックでは半分の試行で2秒遅れた(コスト小条件)。実験参加者は,遅れて出るメッセージを確認しなくても次の試行に進むことができ,この行動を違反行動とした。結果は,コスト小条件よりもコスト大条件で確認の省略が多かった。この結果は,ルール違反における課題遂行コストの強い効果を示している。(表2,図7)