著者
藤島 寛 山田 尚子 辻 平治郎
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.231-241, 2005 (Released:2005-06-15)
参考文献数
29
被引用文献数
11 11

本研究では5因子性格検査(FFPQ;FFPQ研究会,2002)の短縮版を構成し,その信頼性と妥当性の検討を行った.FFPQは外向性,愛着性,統制性,情動性,遊戯性という5つの超特性,その各超特性の下位因子として5つの要素特性という階層構造を持ち,包括的に性格を記述することができる.しかし,項目数が150項目と多いため,回答者の負担が少ない短縮版の作成が待たれていた.FFPQから,階層構造を維持するような50項目を選んでFFPQ短縮版 (FFPQ–50) とし,900名の大学生に実施して因子分析を行った.その結果,項目レベルでも要素特性レベルでも単純な5因子構造が示された.またエゴグラム (TEG) との関係から併存的妥当性が確認され,芸術大学の音楽専攻大学生の性格特徴をFFPQと同様に記述できることが示された.これらの結果から,FFPQ–50は階層構造を維持し,記述の多様性をもった性格テストであると考えられる.
著者
住吉 朋彦 堀川 貴司 河野 貴美子 小倉 慈司 陳 捷 金 文京 佐藤 道生 大木 康 高橋 智 山田 尚子 上原 究一 永冨 青地 會谷 佳光
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

近世以前の日本における学術の基礎を提供した漢籍(中国の古典)について、宮内庁書陵部の蔵書を実地に調査し、伝存する原本の意義と、日本文化への貢献について考察するための基本情報を整理し、学術的検討を加えた。上記の研究に伴い、23名の研究者による、のべ759日間、626部7232点の原本調査を実施し、172部8705点について書誌データの定位を行う一方、229部9145点、279123齣に及ぶ全文のデジタル影像データを作成した。これらの研究成果を共有するため、最重要文献138部8054点を選び、書誌と全文影像のデータベースを統合する、デジタルアーカイブ「宮内庁書陵部収蔵漢籍集覧」をウェブに公開した。
著者
藤島 寛 山田 尚子 辻 平治郎
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.231-241, 2005-03-31
被引用文献数
3 11

本研究では5因子性格検査(FFPQ; FFPQ研究会, 2002)の短縮版を構成し, その信頼性と妥当性の検討を行った.FFPQは外向性, 愛着性, 統制性, 情動性, 遊戯性という5つの超特性, その各超特性の下位因子として5つの要素特性という階層構造を持ち, 包括的に性格を記述することができる.しかし, 項目数が150項目と多いため, 回答者の負担が少ない短縮版の作成が待たれていた.FFPQから, 階層構造を維持するような50項目を選んでFFPQ短縮版(FFPQ-50)とし, 900名の大学生に実施して因子分析を行った.その結果, 項目レベルでも要素特性レベルでも単純な5因子構造が示された.またエゴグラム(TEG)との関係から併存的妥当性が確認され, 芸術大学の音楽専攻大学生の性格特徴をFFPQと同様に記述できることが示された.これらの結果から, FFPQ-50は階層構造を維持し, 記述の多様性をもった性格テストであると考えられる.
著者
和田 一成 臼井 伸之介 篠原 一光 神田 幸治 中村 隆宏 村上 幸史 太刀掛 俊之 山田 尚子
出版者
公益財団法人大原記念労働科学研究所
雑誌
労働科学 (ISSN:0022443X)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.1-12, 2012-02-10 (Released:2013-09-25)
参考文献数
15
被引用文献数
3

実験では,実験参加者(44名)が知覚判断課題を行うたびに常に試行数を確認するように言われ,半分の参加者には確認を省略すると10個の追加課題が課されるリスクが,もう半分には,省略により1個の追加課題が課されるリスクがあることが教示された。全8ブロック中4ブロックにおいて,半分の試行で試行数のメッセージが5秒遅れ(コスト大条件),残りの4ブロックでは半分の試行で2秒遅れた(コスト小条件)。実験参加者は,遅れて出るメッセージを確認しなくても次の試行に進むことができ,この行動を違反行動とした。結果は,コスト小条件よりもコスト大条件で確認の省略が多かった。この結果は,ルール違反における課題遂行コストの強い効果を示している。(表2,図7)
著者
佐藤 道生 住吉 朋彦 堀川 貴司 陳 捷 山田 尚子 島田 翔太 山崎 明
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、日本漢籍の中で明治期以降日本国外に所在を移し、現在も国外の公共機関に所蔵されるものについて書誌調査を行なうことを目的とする。2008年度から2011年度にかけて調査を実施した国外の日本漢籍所蔵機関は8箇所で、その内、アメリカ合衆国・カリフォルニア大学バークレー校東アジア図書館所蔵の日本漢籍については目録を編集し、貴重書の解題を作成した。