著者
舘野 純子 佐野 洋 相澤 弘 中村 隆宏 森田 康夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.437, pp.7-12, 2005-11-18

小学館コーパスネットワーク((株)ネットアドバンス/(株)小学館)は東京外国語大学と共同で, 文法項目別に用例検索ができる教材としての英文用例サイトを開発した。BNC (British National Corpus)の中から1320文型に対応する用例(80万例文)をユーザーが検索できるように工夫している。本用例サイトは小学館コーパスネットワーク(SCN)から提供され, BNC Onlineの契約者には無料で提供されている。本稿では, 用例サイトの構築過程の詳細と, 今後の用例サイトの拡張について説明する。
著者
和田 一成 臼井 伸之介 篠原 一光 神田 幸治 中村 隆宏 村上 幸史 太刀掛 俊之 山田 尚子
出版者
公益財団法人大原記念労働科学研究所
雑誌
労働科学 (ISSN:0022443X)
巻号頁・発行日
vol.88, no.1, pp.1-12, 2012-02-10 (Released:2013-09-25)
参考文献数
15
被引用文献数
3

実験では,実験参加者(44名)が知覚判断課題を行うたびに常に試行数を確認するように言われ,半分の参加者には確認を省略すると10個の追加課題が課されるリスクが,もう半分には,省略により1個の追加課題が課されるリスクがあることが教示された。全8ブロック中4ブロックにおいて,半分の試行で試行数のメッセージが5秒遅れ(コスト大条件),残りの4ブロックでは半分の試行で2秒遅れた(コスト小条件)。実験参加者は,遅れて出るメッセージを確認しなくても次の試行に進むことができ,この行動を違反行動とした。結果は,コスト小条件よりもコスト大条件で確認の省略が多かった。この結果は,ルール違反における課題遂行コストの強い効果を示している。(表2,図7)
著者
中村 隆宏
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.383-390, 2008-12-15 (Released:2016-10-31)
参考文献数
3

「危険体験」をはじめ「体験型教育」,「体感教育」といった安全教育手法が注目されている.その内容や手法は多岐にわたり,今後ともさまざまに発展する可能性を示している.一方で,今後の普及およびさらなる発展のためには,どのようなコンセプトに基づく教育であるべきかといった議論が不可避であり,危険体験という教育手法についてその成り立ちや経緯,実施上の問題点や課題についても検討・整理する必要がある. 本研究においては,さまざまな展開を示しつつある危険体験教育について,安全教育としての実質的な効果を高め有効な教育手法としての発展の方向性を探る観点から,危険体験教育を実施する教習機関などへの聞き取り調査を実施した.本稿では,調査結果の報告を含め,教育手法開発の背景,教育実施上の課題など,危険体験教育の問題点と今後の展開について検討する.
著者
中村 隆宏
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.82-88, 2007-04-15 (Released:2016-11-30)
参考文献数
9

労働安全教育の現場では,「体験型教育」「体感教育」等の疑似的な体験を取り入れた教育手法が展開されている.しかし,その理論的背景について十分な検討がなされないまま「体験すること」のみが重視された結果,労働者の実質的な安全態度の向上につながらず,むしろ労働者の不安全行動を助長する事態が生じることも懸念される. 本稿では,労働安全教育における疑似的な体験の意義と諸課題について検討した.教育効果向上のためには,単なる体験にとどまることなく,実際場面で遭遇する危険とその対処方法について具体的なイメージを形成し,過去経験と結び付けて展開を図ることが重要である.また,危険補償行動に対して適切な対応を図らなければむしろ災害発生率を高める可能性があり,新たな教育手法の普及・展開においてはこうした副作用を十分に考慮する必要がある.
著者
佐野 洋 中村 隆宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.117, pp.39-44, 2004-11-20

筆者らは,中学校,高等学校で利用される英語教科書を調査し,英語教育過程で教授される英語文型を網羅的に調査した。その結果絵を基に,(株)小学館・マルチメディア局との共同開発により,BNC(British National Corpus: 一億五の英文コーパス)から文型を基に英文用例を抽出するための検索式を作成した。検索式を用いて英文用例を抽出した。英文用例はXMLデータベース化し,XMLデータベースからHTLMデータを自動生成して,インターネットを通じて英語教育素材を提供するWebサイトを構築した。本サイトは,小学館コーパスネットワーク(SCN)のサービスとして提供される。We have released a website that allows users to download sentence patterns for English educational purposes. These sentences were extracted from the BNC, and collected by writing search formulas using the LTB. Prior to the creation of the formulas, we surveyed major English textbooks used widely at Japanese educational institutes, for the purpose of covering This project was done in collaboration with Shogakukan and Sano Laboratory at TUFS. The site is provided as a part of SCN services.