著者
太田 美里 牧野 利明
出版者
名古屋市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

本研究では、生薬を蜂蜜と共に加熱する加工(蜜炙)に注目し、科学的エビデンスを得ることを目的とした。培養マウス消化管上皮細胞(MCE301細胞)に各種蜂蜜または含有する糖類の加熱処理品の熱水抽出エキスを添加し、培地中に放出されるG-CSF (granulocyte-colony stimulating factor) 濃度をELISA法により測定した。蜂蜜の加熱によりG-CSF産生誘導活性が発現し、isomaltoseが本活性に寄与していた。180℃では1時間、200℃では15~30分加熱した時、活性が最大であった。以上、isomaltose含量の高い蜂蜜が蜜炙に適していることが示唆された。
著者
太田 美里
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.53, no.10, pp.1010-1011, 2017

2013年から2年間,中国北京大学薬学院に博士研究員として在籍した時の体験談である。中国では博士研究員修了は博士号取得後の一つの経歴として重要視されており,登録から修了までの過程を述べた。滞在時には苦労した点が多く,実体験をそのまま記した。一方,中国の実験室は様々な機器が揃っており,実験環境が素晴らしい。また,中国の病院の生薬を用いた処方の調剤の様子を見学できたのでその実情について紹介した。