- 著者
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正保 哲
洲崎 俊男
廣瀬 昇
奥 壽郎
立野 勝彦
- 出版者
- 理学療法科学学会
- 雑誌
- 理学療法科学 (ISSN:13411667)
- 巻号頁・発行日
- vol.25, no.6, pp.899-903, 2010 (Released:2011-01-28)
- 参考文献数
- 11
- 被引用文献数
-
3
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〔目的〕心疾患患者に実施する場合のために高強度のレジスタンスエクササイズ時の収縮期血圧,自律神経活動の変化について検討した。〔対象〕運動習慣の無い健常人における健常男性11例とした。〔方法〕臥位伸展挙上を用いて1RMの80%の負荷で10回を目標に施行した。運動負荷前後の収縮期血圧,自律神経活動を分析し,比較検討した。〔結果〕収縮期血圧は挙上回数をますほどに上昇する傾向を示し,LF/HF値は運動により安静時より有意に増加し,運動終了後5分が経過してもやや亢進状態が継続した。〔結語〕健常者における高強度のレジスタンスエクササイズ後の交感神経活動の結果から,高強度のレジスタンスエクササイズを心疾患患者に実施する場合,心疾患患者の安静時から持続的な交感神経活動の亢進状態に加え,運動終了後の交感神経の持続的な亢進状態も加わる可能性があるため,留意する必要があると考えられた。また,血圧上昇と交感神経活動の上昇点に一致した活動が見られた。