著者
高橋 恵子 奥瀬 哲 八代 信義 佐藤 豪 岩渕 次郎
出版者
旭川医科大学
雑誌
旭川医科大学紀要. 一般教育 (ISSN:03878090)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.11-26, 1997-03

出版社版1)尺度得点の因子分析からACに関連した自我状態で,神経性過食症は感情抑制とそれによる慢性的な陰性感情の蓄積傾向を顕著に示し,不適応感が強く,不安-抑鬱気分を伴った過敏な対人関係,過剰適応傾向が示された. 2)消化性潰瘍は,不安-抑鬱気分などの心理状態についての自覚が乏しい傾向にあった. 3)過換気症候群や神経性嘔吐の患者群は,理性的,知的に自己を統制し,外界に対して望ましい社会性を示そうとする意識が高かった.一方,不安感などの内面的問題に関しては防衛的傾向にあり,抑圧的で緊張の強い適応様式が窺われた. 4)また過敏性腸症候群の患者のエゴグラムは特にきわだった傾向は見出されなかった
著者
北見 公一 奥瀬 哲
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.39, no.7, pp.541-546, 1999
参考文献数
11

反復する胸背部痛で発症し, 器質的疾患を疑われたパニック障害(PD)の3症例を経験した.<症例1>19男性.過呼吸発作(HV)時必ず胸背部通を訴えるため, 器質的疾患を疑われた.著明な傍背柱筋の緊張と圧痛がみられ, 心理検査では神経症傾向著明.母親との相互依存関係が基礎にあり, 胸背部の筋筋膜通きっかけで発症したPDと考えられた.<症例2>40歳女性.職場を替わり責任が重くなってから胸背部通が出現.助間神経痛の診断で硬膜外ブロックを受けたが効果なし.心理的に防衛が強くアレキシシミあが主体で.胸背部痛は緊張による筋筋膜痛が原因であった.薬剤によりHV発作が誘発されPDと診断.アルプラゾラム他の投薬と筋弛緩法で改善した.<症例3>57歳男性.胸背部痛に対し多数回手術を受けたが効果はなく, 除痛手術目的で当科へ紹介された.雨助間〜背部の絞扼感で, 時折発作的に刺し込みHV様となった.胸背部傍脊柱筋には筋拘縮, 索状硬結, 圧痛がみられた.心理検査では行動化や神軽症傾向が強かった.以上よりもともと筋筋膜痛性の胸背部痛がPDを引き起こし, polysurgery傾肉になったものと考えられた.