著者
飯田 泰生 安在 大祐 王 建青
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.497, pp.1-6, 2015-03-05

人体無線網(BAN:Body Area Network)は医療・ヘルスケア分野での応用が期待できる無線通信技術として注目を集めている.その中でもインプラントBANの応用例の一つであるカプセル内視鏡は,消化管内部の画像情報取得に用いられるが,画像に位置情報を付加することで治療効率の向上が期待できる.カプセル内視鏡位置取得の方法として,人体に電界を照射した際に生じる散乱電界を用いた位置推定法が提案されている.しかし,この推定法において,散乱電界を求める際に事前に生体組織の複素比誘電率情報が必要となり,さらには計算量が膨大になるという課題が残されている.このことから本研究では,この位置推定法に遺伝的アルゴリズムを組み合わせることで事前に生体組織の複素比誘電率情報を必要とせずに計算量を減らし,人体内のカプセル内視鏡位置推定の高速化を行った.
著者
安在 大祐 原 晋介
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J91-B, no.6, pp.666-676, 2008-06-01

センサネットワークでの重要なアプリケーションの一つにセンサノードの位置推定やトラッキングがある.センサネットワークにおける位置推定法として受信信号電力による位置推定法が提案されているが,マルチパスフェージングの影響を強く受ける実環境ではその位置推定精度は低いといった問題がある.そこで,本論文は,従来の受信信号電力を用いた位置最ゆう推定法の推定精度を向上させ,更に,同時にノードの方向も推定する複数送信アンテナを用いた位置・方向推定法を提案する.また,様々な室内での実験による性能評価を行い,本提案法が実環境において有効であることを示す.