著者
安田 幹 佐々木 悠
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.57-67, 2010-07-01 (Released:2010-12-01)
参考文献数
72
被引用文献数
1 4

情報セキュリティの分野で利用されるハッシュ関数は特に「暗号学的ハッシュ関数」と呼ばれ,簡単なハッシュ関数と比べて,より多くの安全性条件をより高いレベルで満たすことが求められる.暗号学的ハッシュ関数には代表的なアルゴリズムが幾つか知られ,比較的長い間使われ続けてきたが,近年,これらに関するぜい弱性が次々と発見された.そして,安全かつ高速な暗号学的ハッシュ関数を作るのは,どうやら今まで考えられてきたほど容易ではないということが分かってきた.本稿では,暗号学的ハッシュ関数に関する今までの歴史と近年の最新動向を概観する.
著者
谷口 晋 生山 祥一郎 安田 幹彦 森 正樹 西村 純二
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.341-346, 2005 (Released:2008-04-11)
参考文献数
36
被引用文献数
2

症例1は48歳, 男性. 急性〓桃炎罹患後, 顎下部の腫脹・疼痛・熱感が出現. CTにて顎下部にガスを多量に含む顎下隙膿瘍を認め, 切開排膿後ドレナージ, 抗菌薬にて治癒した. Prevotella 属, Streptococcus milleri 属を検出した. 症例2は75歳, 女性. 関節リウマチ (RA) の増悪を疑われて入院後, 突然ショック状態となり, 上腹部の筋性防御と肝胆道系酵素の上昇を認めた. CTにて肝左葉に大量のガスが貯留する肝膿瘍を認め, ドレナージ, 抗菌薬にて治癒した. Klebsiella pneumoniae, Enterococcus raffinosus を検出した. 症例3は45歳, 女性. RAの経過中に両下腿後面の疼痛・熱感・緊満感を訴えた. MRIにて両側腓腹筋部皮下にガスを混在した蜂窩織炎を認め, 抗菌薬にて治癒した. これら3症例は糖尿病患者に発症したガス産生性感染症で, 非Clostridium 属が起因菌となることが多いことがあらためて示唆された.
著者
前田 潤 安田 幹 小柳 喬幸 柴田 映道 河野 一樹 古道 一樹 福島 裕之 山岸 敬幸
出版者
特定非営利活動法人 日本小児循環器学会
雑誌
日本小児循環器学会雑誌 (ISSN:09111794)
巻号頁・発行日
vol.28, no.3, pp.186-191, 2012 (Released:2012-11-26)
参考文献数
16

Fontan型手術後遠隔期の合併症である蛋白漏出性胃腸症(PLE)は予後不良であり, その治療はいまだに確立されていない. 近年, 肺血管拡張薬であるsildenafil(SIL)がPLEを改善させるという報告が散見される. 今回Fontan型手術(TCPC)後にPLEを発症し, SIL投与により症状の改善を得た3症例を経験した. 【症例1】単心室の21歳, 男性. TCPC6年後にPLE発症. SIL 30 mg/日内服を開始, 40 mg/日まで増量し, 浮腫が軽快. 【症例2】単心室, 左肺動静脈瘻の17歳, 男性. TCPC2年後にPLE発症. SIL 1 mg/kg/日内服を開始, 4 mg/kg/日まで増量し, 浮腫, チアノーゼが改善. 【症例3】両大血管右室起始の12歳, 女児. TCPC1年後にPLE発症. steroid不応性であり, SIL 0.5 mg/kg/日内服を開始, 8 mg/kg/日まで増量し, 腹水が改善. 3症例ともSILの副作用は認められなかった. SILはPLEに対する安全な治療薬で, 用量依存性に効果を示す症例もあることが示唆された.
著者
宮地 充子 近澤 武 竜田 敏男 大塚 玲 安田 幹 森 健吾 才所 敏明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.176, pp.43-52, 2006-07-14
被引用文献数
9

情報社会の進展に伴い,安全な社会システムの構築が産官学において進められている.情報セキュリティ技術の国際標準化活動は,安全な社会システムの構築にとって重要な役割をもつ.ISO/IEC JTC1/SC27/WG2では,情報セキュリティのアルゴリズム及びプロトコルに関する国際標準化規格の策定を進めている.本報告書は,現在,ISO/IEC JTC1/SC27/WG2で審議事項を解説すると共に,特に今年の5月に行われたマドリッド会議に関して報告する.