著者
鈴木 建夫 新井田 清信 西田 泰典 大島 弘光 室伏 誠
出版者
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門(地球物理学)
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.53-65, 2007-03-15

Many authors have discussed the eruption time sequence and the mechanism of volcanic eruptions by estimating the ejected velocity of the volcanic blocks, with the aid of other factors of eruptive phenomena. Equations of motion for the volcanic blocks have been proposed by considering the factors, such as the air resistance, the influence of the wind, the inclination of the explosion principal axis and so on. However, the equation of motion and its solution has not been considered that the air resistance power was vector quantity for the flight of volcanic blocks. In this paper a new equation of motion for the ejected volcanic blocks is proposed by considering the air resistance power as vector quantity.
著者
鈴木 建夫 新井田 清信 西田 泰典 大島 弘光 室伏 誠
出版者
北海道大学大学院理学研究院自然史科学部門(地球物理学)
雑誌
北海道大学地球物理学研究報告 (ISSN:04393503)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.67-83, 2007-03-15

The present authors pointed out, in the last paper, a mistake in the equation of motion for volcanic blocks. Reliable assumption of the air resistance to the blocks is required for accurate estimation of initial velocity of volcanic blocks. However, little attention has been given to the point. This paper organizes the problems about the estimation of the air resistance and proposes a new method of the estimation. Also this paper organizes the effect of factors on the distribution of volcanic blocks. Model calculations revealed the effect of the atmospheric air density cannot be ignored. For the effect of explosion principal axis on the distribution of volcanic blocks, this paper proposes an extended equation which volcanic blocks eject to all the directions around the crater.
著者
矢野 和成 室伏 誠
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.129-136, 1985-08-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
20
被引用文献数
1

駿河湾, 戸田沖の水深225mから270mの問で行われた底曳網により得られた1新種オロシザメOxynotusjaponicusを記載した.本種は第1と第2背鰭の棘が僅かに後方に傾いていること, 第1と第2背鰭の先端から棘までの前縁部の長さが棘先端から背鰭基底までの垂直高よりも非常に長いこと, 第1背鰭と第2背鰭の間の長さが第2背鰭の基底長の1.3倍であること等により同属の他種と明瞭に区別された.さらに本属は太平洋の北半球からの初記録となった.
著者
室伏 誠
出版者
日本大学短期大学部
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1993

平成5・6年度の研究により以下の知見を得ることができた。すなわちイセエビ類を中心とする大型エビ類の染色体解析を行った結果、本邦産イセエビP.japonicus、米国ハワイ産イセエビ(P.marginatus)、インドネシア産イセエビ2種(P.homarus,P.longipes)、ニュージーランド産イセエビ(Jasus edwardsii)、および西アフリカ産イセエビ(J.lalandii)の計6種の染色体数並びに核型は、染色体数がそれぞれ 2n=112、118、150、110、142、136で、核型はそれぞれ38M+16SM+18ST+42A、88M+14SM+16A、64M+20SM+34ST+32A、38M+16SM+8ST+48A、50M+36SM+4ST+52A、100M+14ST+22Aであった。これら6種すべての染色体数並びに核型に種特異性が認められた。世界各水域のイセエビ類の染色体に認められた種特異性から、染色体構造変異に基づく分化の道筋を解析した。各エビ類の染色体構造比較では、イデオグラムからは、染色体構造の差異を生じる構造変異について解析するとともに、各染色体の全腕長、短腕長、長腕長および腕比の比較により、構成染色体の分布に、種ごとに顕著な差があることが明らかとなった。さらに、染色体内部の構造比較に有用な分染法について調査を行った結果、本邦産イセエビP.japonicusの染色体のAg-NOR's分染において、3対のM型染色体に濃染部が確認され分染による染色体構成解析の可能性が示唆された。以上の研究成果は、2つの国際会議(Fourth International Workshop on Lobster(三陸町),Fifthth International Symposium Genetics in Aquaculture(Halifax,Canada))および2つに国内学会(平成6年度日本水産学会秋季大会(津市)、日本甲殻類学会第32回大会(福岡市)において、発表した。なお、これら知見については、近く関係学会誌に発表の予定である。
著者
室伏 誠
出版者
日本大学短期大学部
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1989

魚類の性染色体分化について明らかにする目的で、染色体調査を行った。分析を行った魚種は、トラギス科、ハタ科、ネンブツダイ科、スズメダイ科、ツバメコノシロ科、タカベ科、アジ科、タイ科、イシダイ科、タカノハダイ科、カワハギ科、セミホウボウ科、ゴンズイ科の計13科21種である。染色体調査は、著者らが確立した鰭組織の初代培養法によって得た培養細胞を用いた。染色体数は、クラカケトラギスの2n=26から、ツバメコノシロの2n=50の範囲に含まれ、このうち48が最も多く12種であった。一方、核型は、すべて単腕型を示したコウライトラギス他7種から、すべて両腕型であったクロホシイシモチ他1種までさまざまであった。このうち、NZ産カワハギについては日本生物地理学会誌(1989)に、同国産ブル-モキについては同学会第45回大会において発表した。中でも、性染色体分化に関する興味深い知見がスズメダイ科1種において観察された。すなわち、スズメダイでは、対をなさない大型のM型染色体をもつ2n=47の雄個体と、それを含まずA型染色体が1対多い2n=48の雄および雌個体が観察された。雄に見られた2つのタイプは、複合性染色体機構の派性過程にあるため、XYとXXYの両タイプが混在するものと考えられた。本結果については近く関連学会で発表の予定である。次に染色体判別のためNOR's分染を行ったところ、15種のうち13種において1ないし23対の染色体に濃染部が認められた。その他の分染法も含めマ-カ-染色体の調査が今後課題である。一方、異形を示すマダイのST染色体について、50個体の稚魚を用いてその変異を調査した。その結果、染色体が観察された41個体のうち、短腕部の大きなL型と小さなS型の出現状況は、SS型22個体、LS型7個体、不明12個体であった。これらの変異は、雌雄差による可能性も考えられ今後さらに調査を行う予定である。これら結果は日本水産学会平成2年度大会においてその概要を報告した。