著者
藤井 克則 宮下 俊之
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.247-252, 2009 (Released:2016-05-11)
参考文献数
61
被引用文献数
1

ヘッジホッグシグナル伝達経路は生体にとって形態形成と細胞増殖をコントロールする重要な経路である. 本経路はリガンドであるヘッジホッグとその受容体であるpatched (PTCH), 隣接タンパクのsmoothened (SMO), その下流のGli (GLI) から構成されている. この経路の異常は出生前であればGorlin症候群等の奇形症候群を, 出生後であれば髄芽腫, 基底細胞癌等の癌腫を来す. 近年低分子化合物を用いた本経路の阻害研究が進み, 特に癌領域でその分子標的治療が効果を上げている. 小児神経学において先天性奇形症候群と易腫瘍形成性に対処する上で, このヘッジホッグシグナル伝達経路の理解は極めて重要である.
著者
宮下 俊之
出版者
日本家族性腫瘍学会
雑誌
家族性腫瘍 (ISSN:13461052)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.18-19, 2017 (Released:2017-10-16)
参考文献数
2

遺伝子バリアントを報告,交換するにあたっては,標準化された記載法が必須である.Human Genome Variation Society(HGVS)は2000 年に遺伝子バリアントの記載法を提案した.この記載法は何回かの改訂を経て次第に世 界標準となっている.本稿では最新の記載法に基づき,例をあげながら,初心者向けの解説を試みる.その1 回目と して塩基とアミノ酸の番号付けと塩基置換,アミノ酸置換を伴うバリアントについて概説する.最後に解説を補足す る意味でQ&A を設ける.
著者
宮下 俊之
出版者
一般社団法人日本遺伝性腫瘍学会
雑誌
家族性腫瘍 (ISSN:13461052)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.12-14, 2018 (Released:2018-10-19)
参考文献数
4

2回にわたって,Human Genome Variation Society(HGVS)による最新の記載法に基づき,例をあげながら,初心者向けの解説を試みてきた.最終回の今回は,塩基の挿入,欠失によって生じるタンパク質レベルでのバリアントの記載法を中心に概説する.最後に解説を補足する意味でQ&Aを設ける.