著者
田中 享二 田村 哲郎 宮内 博之
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

金属・メンブレン防水層の性能のひとつとして耐風性は重要である。この中で近年普及の著しい金属・メンブレン機械的固定工法では、防水層が部分的にしか下地に固定されていないため、台風時に破損する事故が多発している。この問題解決のために、強風時における防水層の挙動を、実大試験体を用いた風洞実験、台風時の屋外観測により調べ、鉛直吸い上げ力に加えて、大きな横力も発生していることを見出した。この知見をもとに防水層の耐風性評価試験装置を開発し、これら工法の耐風性評価を可能とした。
著者
田邊 靖博 赤津 隆 宮内 博之
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

実用衝撃負荷速度域において、建物が衝突による衝撃負荷を受けることを想定した研究を行い、繊維の荷重保持力(強度×断面積の大きな繊維)が大きいほど耐衝撃抵抗性が高いこと、マトリックスが延性であるほど破片が大きくなること、破壊靱性値が大きいほど欠損体積が小さくなること、を明らかにした。さらに、繊維の機械的特性によっても破壊現象が大きく変わることを明らかにした。高強度コンクリート、繊維とモルタルの密着性制御、ならびに高強度繊維を組み合わせることで、飛翔体の衝突で材料中に大きな欠損が生じさせない、あるいは、飛翔体の運動エネルギー吸収能が高い、新たな繊維強化モルタルあるいはセメントの作製に有効な設計指針を明らかにした。
著者
市川 裕一 バルトコ ミハエル 加藤 信男 宮内 博之 佐々木 孝基 田中 享二
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.70, no.593, pp.17-24, 2005
参考文献数
8
被引用文献数
4 3

A waterproofing membrane is partially fixed to a substrate by fasteners in mechanically anchored systems. For designing a safer anchored waterproofing system against typhoons, it is needed to make clear the behavior of it under strong wind. Two kinds of full size specimens with a parapet and without one were exposed to high wind speed of a wind tunnel. The behavior of the system was investigated from the three aspects such as wind forces to a membrane, deformation of a membrane and tensile forces of fasteners induced by high wind. Strong wind force was observed in the area close to the windward edge for the roof without a parapet and about 1m on the leeward from a parapet for the roof with a parapet. The membrane was lifted up by wind to about 60mm in maximum height and was extended to about 0.6% in maximum elongation and it oscillated about 5-20Hz in periodic time. The tensile force of more than 160N was observed in some fasteners, depending on the location in the roof.