著者
田中 享二 田村 哲郎 宮内 博之
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

金属・メンブレン防水層の性能のひとつとして耐風性は重要である。この中で近年普及の著しい金属・メンブレン機械的固定工法では、防水層が部分的にしか下地に固定されていないため、台風時に破損する事故が多発している。この問題解決のために、強風時における防水層の挙動を、実大試験体を用いた風洞実験、台風時の屋外観測により調べ、鉛直吸い上げ力に加えて、大きな横力も発生していることを見出した。この知見をもとに防水層の耐風性評価試験装置を開発し、これら工法の耐風性評価を可能とした。
著者
田村 哲郎 近藤 宏二 片岡 浩人 河合 英徳
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第24回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.253-258, 2016 (Released:2017-03-18)

本研究は国土交通省建築基準整備促進事業で実施されたCFDの風荷重の推定への適用性について論じる。本研究ではオフィス棟と住宅の2種類の高層建物について、その風圧力を乱流モデルにLESを適用した数値解析により推定している。また、3機関による風洞実験を実施し、風洞実験設備による風圧力のばらつきを考察したうえで、数値解析の検証のためのデータベースを整備した。さらに風洞実験結果との比較から、CFDによる数値解析結果が風洞実験結果と同等の精度を有することを確認した。
著者
又吉 直樹 田村 哲郎
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
風工学シンポジウム論文集 第23回 風工学シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
pp.37, 2014 (Released:2015-03-10)

独立行政法人宇宙航空研究開発機構では、高層ビルの屋上ヘリポート周辺の風 モデル構築を目的として、ドップラーライダ、ヘリコプタを用いて都市境界層 の風観測を実施した。その結果、建築物荷重指針に比して、大きな風速分布の べき指数(0.28~0.54)、大きな乱流強度(地上高150~200mにおいて0.2~0. 3)、短い乱れスケール(地上高150mにおいて60~80m)が観測された。
著者
田村 哲郎 伊藤 嘉晃
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.63, no.504, pp.15-21, 1998
被引用文献数
11 6

The unsteady three-dimensional flows around an oscillating rectangular cylinder are numerically simulated by means of the direct finite difference method without any turbulence model. We deal with a rectangular cylinder with D/B=2 as a computational model, which is elastically mounted in heaving mode in uniform flows. The effects of various dynamic parameters such as mass ratio, damping factor or the Scruton number, on aeroelastic instabilities of vortex-induced oscillations and gallopings are individually investigated. It is obtained that the frequency of galloping oscillation is shifted in low mass ratio, as a result the response becomes larger.