著者
宮崎 亮
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
pp.NSKKK-D-23-00045, (Released:2023-07-13)

我が国は世界有数の超高齢社会であり,2040年には高齢化率が40%を超えると予想されている。今後も高齢化の進展により要介護の主要因である虚弱(フレイル)の増加が懸念されている.タマゴは安価かつ豊富な栄養素を含むため,健康食品として注目が高まっている.タマゴは良質なタンパク源であることから,フレイル予防に資するはずであるが,日常的タマゴ摂取量とフレイル予防との関係はほとんど報告がない.著者は,島根県内の高齢者コホート(島根大学コホート研究)に参画し,隠岐の島町を中心に,生活習慣とフレイルなどの関係を継続的に調査している.本稿では,我々のコホートの概要および現在までに示された各知見を概説し,そして著者らがこれまでに見出した,日常的タマゴ摂取量とフレイルに関するデータを一部紹介する.
著者
木本 圭子 宮崎 亮一
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.56, pp.P35-P35, 2009

ニュートンの運動方程式によると質点に働く力が決まると質点の運動が決まるが、「変化」とは化学反応なども含めた、より広い概念である。これを記述するのが状態空間という概念であり、より一般の「変化」を考えることができる。本報ではシステムの変動とそれを幾何学的に捉える状態空間を用いて、リズムの生成を考える。<BR> 状態空間は微分方程式または写像により定義される。状態空間と変動する仕組みを表す方程式をあわせて力学系という。<BR>我々はこの変動の仕組みの内包された状態空間を表現のメディア(キャンバス)と見なしていく。このキャンバスは質的に異なる複数の状態を内包しており、システムのパラメータを動かすことで流れを制御できる。透視図法という数理が遠近法という絵画構成の手法となり、双曲幾何が平面充填パターンへと応用されたように、動的表現においては状態空間が動きとリズムの表現手法となると考える。<BR> また、状態空間の座標に変換を施すことで、リズム生成のメディア自体も変換の対象とし、動的表現の可能性を探っていく。<BR>
著者
宮崎 亮 石井 好二郎 米井 嘉一
出版者
同志社大学
雑誌
同志社大学理工学研究報告 (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.37-44, 2010-10

本研究では,若年長距離陸上選手を対象とし乾式遠赤外線低温サウナ浴を用い,陸上競技大会からの筋肉痛回復を検討した.対象者はよく鍛えられた男子陸上選手4名であった.大会後,サウナ浴群(n=2,20.0±1.4歳)またはシャワー浴群(n=2,20.0±0.0歳)は,大会直後(0時間後),そして24,48,72,96,124時間後の計6回,指定されたどちらかの入浴を行った.期間中の測定項目は,身体計測値,採血,MVC,VAS,POMSであった.その結果,高感度C-反応性蛋白(CRP),アルドラーゼ(ALD)が,サウナ群において低値を示す傾向であった.サウナ群において,急性の炎症マーカーが良好な傾向を示したことから,サウナ浴において炎症が抑えられたといえるのかもしれない.This pilot study aimed to examine the effects of far-infrared radiation low temperature sauna bathing on recovery from muscle damage following the race among long-distance runners. The subjects were 4 well-trained male runners. After the running race, the subjects were allocated either the sauna bath group (n=2, aged 20.0±1.4 years) or the shower bath group (n=2, aged 20.0±0.0 years) and bathed 6 times (right after the race, 24, 48, 72, 96 and 120 hours later). The measurements were anthropometrics, blood sampling, maximal voluntary contraction (MVC), visual analogue scale (VAS) concerning muscle soreness and profile of mood states (POMS). In the sauna bath group, C-reactive protein (CRP) and aldolase (ALD) levels tended to be lower compared to the shower bath group. Better results of acute inflammatory markers in the sauna bath group may explain the sauna bathing can suppress the inflammation.