著者
内藤 篤 宮崎 昌久 牧 俊郎
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲 (ISSN:09155805)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.212-218, 1981-03-25

能登半島におけるコガタルリハムシGastrophysa atrocyanea MOTSCHULSKYの分布調査を1976∿1978年の3年間実施した.その結果, 1.本種は主に半島北部の奥能登丘陵地帯と, 南部の宝達山系丘陵地帯及びそれに接する北辺地域に偏って分布しており, 両分布域の中間の能都・内浦丘陵地帯, 一部の小分布域を除く大部分の中能登丘陵地帯, 能登北西部山間地帯, 能登島などかなり広範囲にわたって分布していない地域が存在することが明らかになった.2.本種の分布とこの昆虫の発生に大きく関連があると思われる食物条件, 気象条件, 土壌条件や天敵などの環境要因, 農薬散布の影響などの人為的要因について検討を加えたが, それらの要因との間に特記すべき関連を見出すことはできなかった.3.能登半島は山地山林が多くしかもそれが半島全体に複雑に分布しており, コガタルリハムシの生息可能な草地や農耕地がその間に入り組んで不連続的に存在している.このような地形は, 森林がこの昆虫の分散の大きな制限要因であることから考えると, この半島での本種の分布は人為的要素が加わらない限りほぼ固定していると思われた.
著者
伊藤 安 三浦 弘之 石田 義夫 加藤 光雄 安部 竜郎 宮崎 昌久
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.11, no.5, pp.191-194, 1964-05-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
7

肉質を軟化せしめる目的で,屠殺前の老廃ホルスタイン牛(体重約370kg)にパパインを静脈注射(1,500単位)し,屠殺解体後の肉質について対照区と比較したところ,官能試験の結果からは軟化効果のあることわかった。またその裏付けとして行なった理化学的分析の結果からも,パパイン注射が肉質に好ましい結果を与えることが明らかとなった。