著者
富井 規雄 佐藤 圭介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.1254-1261, 2013-11-15

鉄道において,事故等によってダイヤに乱れが生じた時の対応(運転整理)について,現状と今後のあり方を述べる.運転整理は,複雑で大規模な組合せ問題であり,また,迅速な対応が求められること,さまざまな状況を加味した評価関数の確立が難しいこと,予期せぬ事態の発生にそなえなければならないことなどといった難しさがあり,そのために,現状においては,ほぼ人手によって行なわれている.本稿では,利用者の視点にたった運転整理が重要であることを指摘し,そのような観点からの研究開発事例を紹介するとともに,今後望まれる研究開発項目を述べる.
著者
富井 規雄 佐藤 圭介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.1164-1170, 2013-10-15

鉄道において,事故等によってダイヤに乱れが生じた時の対応(運転整理)について,現状と今後のあり方を述べる.運転整理は,複雑で大規模な組合せ問題であり,また,迅速な対応が求められること,さまざまな状況を加味した評価関数の確立が難しいこと,予期せぬ事態の発生にそなえなければならないことなどといった難しさがあり,そのために,現状においては,ほぼ人手によって行なわれている.本稿では,利用者の視点にたった運転整理が重要であることを指摘し,そのような観点からの研究開発事例を紹介するとともに,今後望まれる研究開発項目を述べる.
著者
富井 規雄
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2017論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.925-926, 2017-06-21

最近,都市圏の鉄道において,ラッシュ時間帯に慢性的に発生する小規模の列車遅延が問題になっている.本稿では,そのような遅延を防止する手立てを見出すための方策として,列車運行実績データの可視化,列車運行実績データからの遅延の原因の検出アルゴリズム等に関する研究開発動向を紹介する.
著者
富井 規雄 田代 善昭 田部 典之 平井 力 村木 国満
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.26-38, 2005-01-15
被引用文献数
10

運転整理を支援するコンピュータシステムが実用化されるようになってきているが,それらは自動作成機能に欠けるために人間の負担はさほど軽減されていない.本研究では,従来とは異なって,運転整理案の評価尺度として,利用者の不満に着目することを提唱する.ここで,利用者の不満とは,列車の遅延,列車の頻度,接続等に対して,線区・ダイヤ・事故の規模に応じてあらかじめ定義しておくものである.そして,運転整理案の作成問題を,利用者の不満を最小にする組合せ最適化問題ととらえ,メタヒューリスティックスに基づく高度な自動作成機能を備えた運転整理案作成アルゴリズムを導入し,あわせて,実線区に対する本アルゴリズムの実験結果について紹介する.Although computer systems which assist human experts in rescheduling disrupted train traffic is being practically employed recently, they are not so helpful in decreasing the workload of human experts. This is because they are lacking in intelligence such as to automatically make rescheduling plans. Unlike conventional works, we propose to use passengers' dissatisfaction as a criterion of rescheduling plans. We regard train traffic rescheduling as a combinatorial optimization problem in which dissatisfaction of passengers should be minimized and introduce an algorithm combining PERT and meta-heuristics. We also show some experimental results of the algorithm using actual train schedule data.