著者
平岡 茂夫 宮本 一伸 富松 潔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.11, pp.2520-2527, 2003-11-15
参考文献数
14
被引用文献数
8

Behind Touchは,携帯電話やPDAなどの携帯端末を対象とした入力デバイスおよび画面インタフェースである.携帯電話は,携帯性が重要視されるため,機器の大きさには限界がある.提案するデバイスは,携帯電話の液晶ディスプレイを大型化することを目的に,本体表面から12キーを廃し背面に位置させる.しかし,背面のキーは,ボタンを直接視覚で確認しながら操作することができない.本研究は,この背面キー操作を触覚デバイスと指の位置をディスプレイに表示することによって,高速で分かりやすく,直接的な操作が可能となる手法を実現した.Behind Touchは,背面キーに触れることでディスプレイに表示されたボタンを選択し,そのままの指の位置で背面キーを押すことで実行操作を行う.PDAやウエアラブルコンピュータ,または家電機器のリモコンなど表示ディスプレイが操作部と離れている場合でも,小型な入力デバイスで快適な文字入力などの様々な操作を提供することが可能となる.Behind Touch are input device and GUI for mobile medias like as mobile phones or PDA. Mobile phones have a limit in size, because portability is significant condition for them. In the proposed device, 12 keys are not arranged on the top but on the backside of mobile phone, in order to enlarge the liquid crystal display. However we cannot look the keys on backside to confirm their position when we operate. This research realizes a method to operate directly and speedily by interface which can help the operation of keys on backside by tactile sense device and Behind Touch's GUI of showing users' finger position. In Behind Touch, we select the button showing on display by touching the keys on backside and operate by pushing them. Behind Touch can offer comfortable text inputting or various operations with small-sized input device not only for PDA, wearable computer, but also remote controls of home electric appliances which their display are positioned away from the operating point.
著者
馬場 哲晃 牛尼剛聡 富松 潔
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.12, pp.2978-2988, 2009-12-15
被引用文献数
1

本論文では身体接触行動をゲームインタフェースに利用したビデオゲームシステムの実装を行い,2年間にわたる展示活動によるユーザ意見と観察結果を報告する.本研究はこれまで身体接触を電子楽器インタフェースに利用した事例を扱ってきた.その過程で開発したセンシングモジュールを本論文ではビデオゲームコントローラデバイスに実装した.シューティングゲーム,リズムアクションゲーム,対戦格闘ゲーム,アクションアドベンチャゲームの計4種類のゲームソフトウェアを制作し,展示活動から各ゲームシステムごとに得られた意見・観察結果をまとめる.展示活動結果から次回プロトタイプを制作するうえで多くの知見を得ることができ,身体接触行動独特の親密感をゲームを通して楽しむための基本的な仕組みを提案できた.In this paper, we describe implementation of a game interface and system that enables users to use touching as an interface, then report the result of user observation for two years exhibition activities. We developed sensing modules and applications for musical instrument that uses touching as an interface. We implemented its sensing module to video game controller device, and developed 4 types of video game software: shootin'em up, rhythm action, battle and action adventure. Through exhibition activities, we collect the result of user observations and advices from users. In order to make next prototype system, we could get much knowledge about touch behavior interface. As a result, we could propose the basic structure of a game system that users can feel intimate through video games.
著者
藤木 淳 牛尼剛聡 富松 潔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.3762-3771, 2007-12-15
被引用文献数
1

人間は静止した2 次元画像の観測からだけでなく,2 次元動画像によるキャラクタの運動表現からも3 次元構造を解釈する視知覚特性を持つ.一方で,静止した2 次元画像から3 次元構造を解釈する際に,1 つの2 次元画像から推測される3 次元構造が一意に定まらない場合がある.我々はこのような2 次元動画像に対する3 次元解釈の視知覚特性を利用したインタラクティブなだまし絵表現を持つアニメーションシステムOLE Coordinate System のプロトタイプを考案した.また,プロトタイプで提案する5 種類のキャラクタのだまし絵表現の評価のために被験者実験を実施した.本論文ではシステム概要と5 種類のだまし絵表現について述べ,被験者実験から本だまし絵表現が鑑賞者の知的好奇心を刺激する効果とシステムの有効性を議論する.While the human has the characteristic of visual perception which recognize a 3D structure from the movement, the human may create the incorrect 3D structure by a variety of interpretation for the 2D image. Using the characteristics of visual perception, we present five interactive optical illusionary expressions of characters. Also, we produced an prototype system of OLE Coordinate System which has our optical illusionary expressions. In this paper, we introduce the OLE Coordinate System and the five character's optical illusionary expressions, and discuss the effectiveness of the proposed expressions based on the user experiment.
著者
藤木 淳 牛尼剛聡 富松 潔
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.3762-3771, 2007-12-15

人間は静止した2 次元画像の観測からだけでなく,2 次元動画像によるキャラクタの運動表現からも3 次元構造を解釈する視知覚特性を持つ.一方で,静止した2 次元画像から3 次元構造を解釈する際に,1 つの2 次元画像から推測される3 次元構造が一意に定まらない場合がある.我々はこのような2 次元動画像に対する3 次元解釈の視知覚特性を利用したインタラクティブなだまし絵表現を持つアニメーションシステムOLE Coordinate System のプロトタイプを考案した.また,プロトタイプで提案する5 種類のキャラクタのだまし絵表現の評価のために被験者実験を実施した.本論文ではシステム概要と5 種類のだまし絵表現について述べ,被験者実験から本だまし絵表現が鑑賞者の知的好奇心を刺激する効果とシステムの有効性を議論する.
著者
藤木 淳 富松 潔
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, pp.128-134, 2005 (Released:2008-07-30)
参考文献数
9

年々増加するディジタルデータの理解と把握を深める手段として,コンピュータグラフィックスによる情報可視化技術は重要性を増している.著者らは階層構造データを対象として,各要素がもつ属性により表示形態や配置順序を決定する3次元一括可視化手法・システムを研究している.これまでに情報をアイコンで表し,入れ子形式で,円領域内に配置する手法「円形都市」を提案している.この手法は,属性の表現,ならびに,属性を利用した順序の入れ替えに対し,ユーザの理解を妨げずに表現できる.また,データの構造だけでなく,同時に表現可能な属性量が多い.一方で,平面上に全データを一面展開するため,提示情報の視認性が一部十分ではなく改善の必要がある.本稿では,これを拡張し,情報を螺旋状に配置し,枠で表現していた同一グループを台座で表し,アイコンサイズの高さを統一することで,各アイコン,台座の遮蔽を軽減する.そのことにより,仮想3次元空間のより有効な利用とユーザのより容易な理解をはかる.さらに,階層構造に限らず,属性情報を持つ要素で構成されているデータにも適用し,システムの汎用性を向上する.
著者
増崎武次 牛尼剛聡 富松 潔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.46, pp.21-26, 2006-05-13

10年前、「たまごっち」と呼ばれる電脳ペットが日本国内を一世風靡した。そこで高校生の教育効果を高めるための実験教材を開発した。この教材を用いることで、生徒たちは「たまごっち」に代わるキャラクタを自由にデザインすることが可能で、C言語の習得には最適である。さらに生徒たちにアンケート調査を実施することで、教育効果の有無を検証した。Cyber pets called "Tamagotchi" ten years ago were popular in Japan. Therefore we developed the experiment teaching materials to raise teaching effectiveness of high school students. They can design a character for "Tamagotchi" freely by using these teaching materials and can learn C language. Furthermore, we performed questionary survey to students and inspected teaching effectiveness.
著者
馬場 哲晃 富松 潔
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.52, pp.96-97, 2005-05-30

There are various interfaces of musical instruments, such as keyboards, strings, percussions. Considering interfaces as a relation of "person and person", we made the electronic musical instruments "Freqtric Drums" so that the persons relate each other. "Freqtric Drums" is a electronic musical instrument with MIDI out. We can make sounds of drums (snare, symbal, tom, , etc) by touching other persons. Through production and the demonstration of "Freqtric Drums", we argue the values of the interface of "Freqtric Drums" which enable the players and audience relate or communicate each other.