著者
神宮 愼司 永山 義行 中林 寛暁 小園 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. A・P, アンテナ・伝播 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.210, pp.109-114, 1999-07-22

低基地局アンテナ高であるPHS基地局からの受信レベルデータを用いて、伝搬損失距離特性を携帯電話等で用いられている基地局からの直距離と損失の関係で表わす方法(マクロセルモード)と基地局のある通りと交差道路に分けてその道のりの距離と損失の関係で表わす方法(ストリートマイクロセルモード)について、その表現法め精度を検討した。精度の評価尺度には実験式に対する実測データの標準偏差を、伝搬パラメータはビル街、住宅地、開放地の地物パラメータを用い検討した。ビル街及び住宅地の標準偏差は、マクロセルモードでは約12dBでストリートマイクロセルモードの2倍となりストリートマイクロセルモードによる表現が適するが、開放地においては両モードの差は小さくなった。
著者
北折 潤 角田 岳志 禮助 安亨 小園 茂
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J95-B, no.8, pp.943-951, 2012-08-01

航空移動通信のディジタル狭帯域伝送路評価を,VDLモード2/3システムの仕様をもとに計算機シミュレーション及び飛行実験によって行った.まずシミュレーションによってビット誤り率(BER)特性を求めた.更に,自由空間損失に基づくシステムマージンを求め,VDLモード2/3システムは地上局~航空機局の見通し区間内で10 dB以上のマージンを得る高い信頼性のシステムであることが分かった.飛行実験からは,受信レベル及びその分布等を算出するデータ処理区間は飛行距離500~1000 mが適すること,地上局からの距離とともにKファクタは増加し20 dB程度にまで達することが示された.これらの結果から,ディジタル狭帯域伝送路はデータ処理区間内の受信レベルとKファクタ及び航空機の移動速度に関する正規化ドップラ周波数で評価できることが分かった.