著者
小山 茂
出版者
日本島嶼学会
雑誌
島嶼研究 (ISSN:18847013)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.117-127, 2020-08-31 (Released:2020-10-02)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

The island area in Tokyo refers to the Izu and Ogasawara Islands, and has about 26,000 inhabitants on 11 inhabited islands. Tokyo Metropolitan Hiroo Hospital, as the main island hospital in Tokyo, has been working to respond to a wide range of medical needs on these remote islands, including emergency patients. There are no doctor-free inhabited remote islands in Tokyo, as all islands have medical institutions with doctors. The islands are roughly divided into three groups according to population size. At present, emergency patients in the island area of Tokyo are transported mainly by the Tokyo Fire Department’s helicopter, in the case of the Izu Islands, and by the Maritime Self-Defense Force aircraft and helicopters via the Iwo Island, in the case of the Ogasawara Islands. This system for emergency transport of emergency patients on islands by air was the first of its kind in Japan. Its history dates to the enforcement of the Remote Island Promotion Law in 1953. To date, only one accidental landing incident has been reported. The number of transport cases per year was 272 on average from 2009 to 2018, and has been slightly decreasing over time. The average number of hospitalizations at Hiroo Hospital was 219, accounting for 81% of the total. The number of transport cases is generally proportional to the population size. For Oshima patients, the time between the request and arrival at the hospital is over two hours, and for those in the Ogasawara Islands, nearly 10 hours. Distance and travel time are roughly proportional. Cerebrovascular, cardiovascular, and digestive diseases are the leading reasons for hospitalization, and a wide range of emergency disease cases were treated, including orthopedic trauma cases and respiratory diseases, followed by decompression sickness and otolaryngology cases. There are two major issues that need to be addressed: controlling the number of transport cases and innovating the transport system.
著者
小山 茂
出版者
島しょ医療研究会
雑誌
島しょ医療研究会誌 (ISSN:24359904)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.25-29, 2014 (Released:2021-03-12)
参考文献数
5
被引用文献数
1

一昨年 2012 年(平成 24 年)1 月 1 日、鳥島近海を震源とするM 7.0 の地震が発生した。 かつて居住者がいたが現在は無人島になっている東京の島として、八丈小島を以前紹介した。今回取り上げる伊豆諸島南端の鳥島は明治中期より 移住者が住みついたが、1902 年(明治 35 年)に噴火で在島住民全員が死亡するという痛ましい出来事があった。しかしそれ以来無人島状態が続いたわけではなく、その前後に様々な経緯ある歴史の投影された島だった。調査等で今も在島者がおり、緊急搬送も想定されうる(?)鳥島の過去から現在の姿を紹介する。
著者
小山 茂
出版者
島しょ医療研究会
雑誌
島しょ医療研究会誌 (ISSN:24359904)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.36-38, 2011 (Released:2021-07-25)
参考文献数
6

八丈島の北西 7.5 ㎞に位置する八丈小島(はちじょうこじま)(図1)は、かつて人が住んでいたが 1969 年以降無人島になっている。現在は学校跡などが残るのみで野生のヤギが生息しているだけとのこと。深作欣二監督の映画『バトル・ロワイアル』のロケ地になった島としてもよく知られている。 先日八丈島を訪れた帰り、空港のみやげ物店で 1 冊の本 1)と遭遇した。八丈小島が生まれ故郷で中学時代まで暮らした方の手記だった。前日登った八丈富士の山頂からも小島はよく眺められ、かねてから関心を寄せていた島だけに興味深く読了した。島の規模や姿形がかつて赴任した利島に似ていたのが、その理由かも知れない。
著者
小山 茂
出版者
島しょ医療研究会
雑誌
島しょ医療研究会誌 (ISSN:24359904)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.15-19, 2013 (Released:2021-03-12)
参考文献数
6

利島は伊豆大島のひとつ先にある小さな島であ る。竹芝桟橋と直接結ぶ船便が就航しているが、 定期船が島の港に直接着岸できるようになってか ら 30 年たった現在もその欠航率は高い。生活の鍵 を握る交通手段の運航状況は、医療資源の確保に も大きな阻害因子となってきたことは間違いない。 筆者は平成 3 ~ 4 年の 2 年間利島に赴任した。 残りあとわずかという時に「利島村史」医療行政 の節を執筆担当された谷島久雄先生にお目にか かった。その後村史は平成 8 年(1996)に発行さ れ、医療行政の節の別刷を頂戴した。これと赴任 中役場からいただいた小冊子、「利島雑記」の該 当部を中心に、交通事情の進歩を交えながら医療 の歴史を概説する。
著者
小山 茂
出版者
島しょ医療研究会
雑誌
島しょ医療研究会誌
巻号頁・発行日
vol.6, pp.25-29, 2014

一昨年 2012 年(平成 24 年)1 月 1 日、鳥島近海を震源とするM 7.0 の地震が発生した。 かつて居住者がいたが現在は無人島になっている東京の島として、八丈小島を以前紹介した。今回取り上げる伊豆諸島南端の鳥島は明治中期より移住者が住みついたが、1902 年(明治 35 年)に噴火で在島住民全員が死亡するという痛ましい出来事があった。しかしそれ以来無人島状態が続いたわけではなく、その前後に様々な経緯ある歴史の投影された島だった。調査等で今も在島者がおり、緊急搬送も想定されうる(?)鳥島の過去から現在の姿を紹介する。
著者
榛澤 芳雄 新谷 洋二 岩崎 祐次 小山 茂
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木史研究 (ISSN:09167293)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.215-220, 1997-06-05 (Released:2010-06-15)
参考文献数
3

本編は、平成5年度から平成7年度までに文部省科学研究費 (総合研究 (A)) の補助を受けて行った近代土木遺産に関する調査と体系化、ならびに評価に関する報告である。(社) 土本学会に近代土木遺達調査小委員会 (小委員長: 新谷洋二) を設立し、全国を網羅した実態把握の調査を行った。ここで現時点で確認できる近代土本選産の一覧表を作成するとともに、橋・トンネル等の道路・鉄道施設、港湾施設、河川構造物、農業土木構造物、発電施設、上下水道施設等について、およそ9千件を調査した。その結果を報告するものである。