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著者
小幡重一 著
出版者
協和書院
巻号頁・発行日
1936
著者
小幡 重一 吉田 彌平
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
東京帝國大學航空研究所報告
巻号頁・発行日
vol.1, no.11, pp.305-320,Pl.19-Pl.22, 1925-08

三極眞空管を含む電氣振動囘路を利用して微細な變位や運動を測定する方法は「ウイデイントン」「ドーリング」及「トーマス」等によって研究され極めて感度鋭敏なものである事が證明された。「ウィデイントン」の方法は三極眞空管を含む二つの電氣振動囘路の間の「ビート」を利用する所謂「ヘテロダイン」法であつて變位の絶對の値み極めて精密に測定する樣な場合には最も適當して居るが少くも二つの振動囘路を必要とし取扱上かなりの不便を免れない。これに反し「ドーリング」及「トーマス」の方法は夫々全然違つた考を基とした方法であるが何れも唯一つの振動囘路を必要とする點に於て實用上甚だ好都合である。著者等は此等唯一つの振動回路を使用する方法を研究し色々の應用を試みた。先づ「ドーリング」の方法即ち「チューンド、グリッド」囘路内の蓄電器の電氣容量の變化を利用する方法に「コンデンサー、マイクロフォン」を應用して爆發の音響、母音等種々なる音響を精密に記録する事を試みた。次に此「コンデンサー、マイクロフォン」を壓力計に改造して壓力變化の精密なる記録をとる事を試み其應用の一例として「ピトー」管に此壓力計をつないで扇風器の風速の變動を記録してみた。物體の振動等を記録するには非常な精密を要する場合以外は「トーマス」の方法が便利である。此方法では物體と「コイル」との關係的位地の變化によつて「エツディーカーレント」損失の變化を惹き起すのを利用するもので振動體に何物をも觸れさせずに其振動を記録する事が出來る。「トーマス」は「ハートレー」囘路を使用したが著者等は音響や壓力變化の記録をとる場合と同じく「チューンド、グリッド」囘路を使用して全く同様の成績が得られる事を示した。是等の方法は猶色々な方面に應用の途があると考へられるから種々な用途に適應する樣な装置を一と纒めにした器械を造つたら甚便利であらうと考へられる。因つて著者等は以上の經驗に基いて「アルトラ、マイクロメター」即三極眞空管を應用して微細な變位や運動を測定する器械を東京市麹町區有樂町報知ビルデイング内安藤商店をして製作させた。

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著者
小幡重一 著
出版者
相模書房
巻号頁・発行日
1938