著者
呉 福泉 Lavina Barbara A. 池田 素子 白田 典子 蔡 月仙 藩 少茜 小林 迪弘
出版者
日本蠶絲學會
雑誌
日本蠶絲學雜誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.177-189, 2000-06-30
参考文献数
32
被引用文献数
5

中国でシロイチモンジヨトウ幼虫から分離したSeNPVを, Se301細胞を用いたプラークアッセイによりクローニングし, 15のクローン (G1-G15と命名) を得た。これらのクローンは, 変異体であると考えられる3種のクローン群 (G1, G3, およびG4群) に分類できた。G3は, G1とG4に比べて, Se301細胞での出芽ウイルス産生量など生物学的活性が高い傾向にあった。これらのクローンのBmN-4, IPLB-Ld652Y, Sf9, FRI-SpIm1229, TUAT-SpLi221およびCLS-79の各細胞における感染性を調べたところ, いずれもSf9細胞でBVと多角体を産生したが, Se301細胞での産生量より少なかった。FRI-SpIm1229細胞では, 有意なBV産生はなかったが, 多量のウイルスDNAが産生され, 少量ではあるが多角体とポリヘドリンが産生された。また, SeNPV感染FRI-SpIm1229細胞とLd652Y細胞ではアポトーシス様の形態を示す細胞が認められた。TUAT-SpLi221とCLS-79細胞では明らかな細胞病変効果は認められなかった。
著者
池田 素子 小林 迪弘
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

カイコ培養細胞(BM-N細胞)は,ある種の核多角体病ウイルスの感染に対して,細胞のタンパク質合成だけでなく,ウイルスのタンパク質合成も停止して全タンパク質合成停止となり,ウイルス増殖を阻止している.本研究は,この全タンパク質合成停止の分子機構の解明を目的として行った.その結果,BM-N細胞は1つのウイルス因子,もしくはその因子のはたらきを認識すると,自らのRNAを急速に分解する機構を使って全タンパク質合成停止となることが明らかとなった.