著者
佐々木 丞平 淺湫 毅 降矢 哲男 末兼 俊彦 浅見 龍介 羽田 聡 上杉 智英 呉 孟晋 福士 雄也 降幡 順子 井並 林太郎 大原 嘉豊 伊藤 嘉章 池田 素子
出版者
独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2016-04-01

河内地域は大阪府の南部に位置し、古代より継続的に仏教文化が花開き、由緒ある古寺にもめぐまれている。四天王寺など、聖徳太子にゆかりの寺院も多く、本調査ではそれら聖徳太子ゆかりの寺院の中から、教興寺をえらび本尊弥勒菩薩像を中心に調査をおこなった。また、この地域は、南が和歌山県と境を接することから、高野山金剛峰寺とも近く、弘法大師空海およびその弟子たちによって開かれた真言寺院も多い。その中から、河内長野市の金剛寺と観心寺という二つの大きな寺に焦点をあて、悉皆調査をおこなった。その結果、金剛寺では重要文化財『遊仙屈』と一連のものとみられる未知の作がみつかるなど、多くの成果を上げることができた。
著者
呉 福泉 Lavina Barbara A. 池田 素子 白田 典子 蔡 月仙 藩 少茜 小林 迪弘
出版者
日本蠶絲學會
雑誌
日本蠶絲學雜誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.69, no.3, pp.177-189, 2000-06-30
参考文献数
32
被引用文献数
5

中国でシロイチモンジヨトウ幼虫から分離したSeNPVを, Se301細胞を用いたプラークアッセイによりクローニングし, 15のクローン (G1-G15と命名) を得た。これらのクローンは, 変異体であると考えられる3種のクローン群 (G1, G3, およびG4群) に分類できた。G3は, G1とG4に比べて, Se301細胞での出芽ウイルス産生量など生物学的活性が高い傾向にあった。これらのクローンのBmN-4, IPLB-Ld652Y, Sf9, FRI-SpIm1229, TUAT-SpLi221およびCLS-79の各細胞における感染性を調べたところ, いずれもSf9細胞でBVと多角体を産生したが, Se301細胞での産生量より少なかった。FRI-SpIm1229細胞では, 有意なBV産生はなかったが, 多量のウイルスDNAが産生され, 少量ではあるが多角体とポリヘドリンが産生された。また, SeNPV感染FRI-SpIm1229細胞とLd652Y細胞ではアポトーシス様の形態を示す細胞が認められた。TUAT-SpLi221とCLS-79細胞では明らかな細胞病変効果は認められなかった。
著者
池田 素子 小林 迪弘
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

カイコ培養細胞(BM-N細胞)は,ある種の核多角体病ウイルスの感染に対して,細胞のタンパク質合成だけでなく,ウイルスのタンパク質合成も停止して全タンパク質合成停止となり,ウイルス増殖を阻止している.本研究は,この全タンパク質合成停止の分子機構の解明を目的として行った.その結果,BM-N細胞は1つのウイルス因子,もしくはその因子のはたらきを認識すると,自らのRNAを急速に分解する機構を使って全タンパク質合成停止となることが明らかとなった.