著者
周 月霞 吉武 央気 東海林 太郎 森下 祐 小河 健一郎 堀江 隆生 関谷 雄大 中村 洋平 河野 誉仁 林田 寿文
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
河川技術論文集 (ISSN:24366714)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.205-210, 2022 (Released:2022-09-01)
参考文献数
11

気候変動における想定最大規模洪水の発生及び環境の単調化を背景に,治水と環境を一体的検討できる3 次元河道設計ツールが益々重要となっている.本検討では,三重県雲出川の直轄区間を対象として,3次元河道設計ツール(iRIC-Nay2DH, EvaTRiP (Pro))を用いて治水・環境の一体的検討を試行し,その有効性の確認・留意点及び課題を抽出することを目的とした.ALB 測量データを用いて構築した水理解析モデル及び河川特徴を反映する環境評価閾値の設定は,治水,環境を一体で予測できることを確認した.また,大河川において3次元ツールを活用するにあたり,地形等の条件設定の留意点,現地調査結果の精度不足や3次元ツールに中長期視点で植生動態を考慮できない等の課題を整理した.
著者
田村 隆雄 中内 章浩 小河 健一郎
出版者
水文・水資源学会
雑誌
水文・水資源学会研究発表会要旨集 第23回(2010年度)水文・水資源学会総会・研究発表会
巻号頁・発行日
pp.64, 2010 (Released:2010-12-01)

平成21年台風9号豪雨で発生した佐用川洪水について,雨量・水位データを用いた流出モデルパラメータ同定法を使って,水位ハイドログラフの再現,洪水ピーク流量の推定,佐用水位観測所における水位-流量曲線の作成,及び流域の洪水低減機能に関する考察を行った.その結果,ピーク流量は約910m3/s,右岸堤防越流時の流量が780m3/s,流域の表層土壌層は極めて薄く,洪水低減機能の低い森林流域であること等が推察された.