著者
池田 浩之 森下 祐子 茂木 省太 中井 嘉子 井澤 信三
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.47-56, 2012-01-31 (Released:2019-04-06)
被引用文献数
1

精神障害者への就労支援は近年注目されつつあるが、その就職状況の実態は依然厳しく、支援プログラムや支援システムも確立されていない現状にある。特に、実践は進みつつあるものの、就労支援プログラムの効果については検証されていないといった課題がある。本研究は、就労移行支援施設に通う精神障害および発達障害者6名を対象に、SSTと心理教育を中心とする認知行動療法に基づいたプログラムを実施し、プログラムの効果を測定することを目的に行った。結果、精神的健康度に改善がみられたほか、自己効力感においても得点の上昇がみられたことからプログラムの有効性が示唆された。一方、障害種別によって効果の現れ方に違いがみられ、障害に対応したプログラムの作成の必要性が示唆された。また、本プログラムはパッケージ化されたものであるため影響要因の特定は定かではないことから、今後プログラム内容の精選や順序効果の確認などが課題として残された
著者
周 月霞 吉武 央気 東海林 太郎 森下 祐 小河 健一郎 堀江 隆生 関谷 雄大 中村 洋平 河野 誉仁 林田 寿文
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
河川技術論文集 (ISSN:24366714)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.205-210, 2022 (Released:2022-09-01)
参考文献数
11

気候変動における想定最大規模洪水の発生及び環境の単調化を背景に,治水と環境を一体的検討できる3 次元河道設計ツールが益々重要となっている.本検討では,三重県雲出川の直轄区間を対象として,3次元河道設計ツール(iRIC-Nay2DH, EvaTRiP (Pro))を用いて治水・環境の一体的検討を試行し,その有効性の確認・留意点及び課題を抽出することを目的とした.ALB 測量データを用いて構築した水理解析モデル及び河川特徴を反映する環境評価閾値の設定は,治水,環境を一体で予測できることを確認した.また,大河川において3次元ツールを活用するにあたり,地形等の条件設定の留意点,現地調査結果の精度不足や3次元ツールに中長期視点で植生動態を考慮できない等の課題を整理した.
著者
荻原 彰 前田 昌志 森下 祐介 宮岡 邦任
出版者
日本STEM教育学会
雑誌
STEM教育研究 : 論文誌 (ISSN:24346438)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.3-11, 2022-05-16 (Released:2022-06-17)

野外学習においてドローンを利用することは,学習者の等身大の視点に,ドローン画像による上空からのリアルタイムの視点を加えることを可能にする.等身大の視点では見えなかったり,空間的配置がわかりにくいものでも,ドローンによる視点を加えることによって理解を促進する効果が期待できるのである.そこで筆者らは治水学習の一環として,ドローンを使用した野外学習教材の開発を試みた.三重県安濃川に残る伝統的な治水手法である越流堤と霞堤を対象とした野外学習においてドローンを使用し,ドローンからコントローラーに送信される画像を教師のフェイスブックに転送し,ポケットWi-Fiを通じて児童のiPadに配信し,それを教師が説明するという構成の教材である.評価は児童の理解度の自己評価,ドローンで学習したことに対する児童の評価,授業後の振り返りの分析により行った.その結果,ドローンを利用した野外学習教材は治水手法の理解を促す上で一定の効果があったと判断できる.
著者
森下 祐一
出版者
資源地質学会
雑誌
資源地質 (ISSN:09182454)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.21-30, 2013 (Released:2016-01-10)
参考文献数
18
被引用文献数
1
著者
森下 祐一 寺岡 易司
出版者
The Society of Resource Geology
雑誌
資源地質 (ISSN:09182454)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.189-195, 1996-08-31
参考文献数
32
被引用文献数
2

This paper determines the location of the Butsuzo tectonic line (boundary between the Chichibu and Shimanto terranes) in the Kushikino area, southwestern Kyushu. Many epithermal gold deposits including the Kushikino and Hishikari de-posits occur mainly as veins in andesitic volcanic rocks in the Hokusatsu gold district, where basement rocks are rarely exposed.<BR>Drill hole 61MAHT-1, which is situated at Hashima in the Kushikino area, penetrates volcanic rocks, and reaches sedimentary rocks of the basement. Modal analysis of sandstone samples from drill hole 61MAHT-1 revealed that they are lithic wackes, rich in chert fragments and poor in quartz and feldspar. The sandstones are different in modal composition from those of the Shimanto terrane, however, they are similar to those of the Sambosan belt of the Chichibu terrane.<BR>The basement sedimentary rocks for most gold deposits in the Hokusatsu gold district are of the Northern Shimanto terrane (Saiki Subbelt), while the basement at Hashima proved to belong to the Sambosan belt. This is a possible reason why the δ<SUP>13</SUP>C values and REE patterns of hydrothermal veins in the Hashima area are slightly different from those in the Kushikino mine area.