著者
瀧井 正人 野添 新一 小牧 元 古賀 靖之 神崎 健至 田中 弘允
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.10, pp.823-830, 1995-10-30
参考文献数
22
被引用文献数
3
著者
小牧 元 前田 基成 有村 達之 中田 光紀 篠田 晴男 緒方 一子 志村 翠 川村 則行 久保 千春
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.839-846, 2003-12-01
被引用文献数
13

われわれは先にアレキシサイミア評価のための構造化面接法を開発した.今回,引き続きアフレキシサイミアの自記式質問紙Toronto Alexithymia Scale-20 (TAS-20)日本語版の信頼性と因子的妥当性を検討した.対象は健常群347名と心身症・神経症などの患者群940名である.両群で3因子構造モデルは確証的因子分析により確認,再現された.質問紙全体としてほぼ満足できる内容であり,テスト-再テスト間の安定性も高いことから,日本語版TAS-20の信頼性および因子的妥当性は支持された.ただし,第3因子の外的志向に関しては内的一貫性が低く,その質問項目の均質性には問題があり課題として残された.
著者
瀧井 正人 小牧 元 久保 千春
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.443-451, 1999-08-01
被引用文献数
7

症例は29歳, 女性.自発的な治療動機を得させることに重点を置いた外来治療を行い(第1報参照), 入院治療は行動制限を用いた認知行動療法を基本とした.患者は, (1)入院初期には, 治療の主導権を得ようと無理な要求や治療者への非難を繰り返し, (2)次いで, 病的な習癖・考え方に執着する一方, 体重増加を過度に追求し, (3)治療終盤では, 制限解除に対し強い不安を訴えるなど, 変化への不安・抵抗ともいえるさまざまな反応を示した.それらに対する治療介入と, 変化の受け入れの過程を紹介し, 考察した.また, 神経性食欲不振症の治療において非常に有用である反面, 機械的に用いれば副作用も少なくない行動制限について考察し, その活用の仕方を述べた.
著者
大場 眞理子 安藤 哲也 宮崎 隆穂 川村 則行 濱田 孝 大野 貴子 龍田 直子 苅部 正巳 近喰 ふじ子 吾郷 晋浩 小牧 元 石川 俊男
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.315-324, 2002-05-01
被引用文献数
5

家族環境からみた摂食障害の危険因子について調べるために,「先行体験」「患者からみた親の養育態度」について,患者からよく聞かれるキーワードを用いて質問表を作成し,健常対照群と比較検討した.その結果,「母親に甘えられずさびしい」がどの病型でも危険因子として抽出された.また患者群全体で「父親との接点が乏しい」も抽出され父親の役割との関連性も見直す必要性があると思われた.さらにANbpとBNにおいては,「両親間の不和」「両親の別居・離婚」といった先行体験の項目も抽出され,"むちゃ食い"が家庭内のストレス状況に対する対処行動としての意味合いをもつのではないかと考えられた.