著者
山本 覚子 藤本 眞一 神尾 友佳 小窪 和博 稲葉 静代 藤原 奈緒子
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.371-376, 2004 (Released:2014-08-29)
参考文献数
27

目的 全国の保健所およびその統合組織の実態を把握し,保健所の重要な任務である健康危機管理の体制を今後とも推進するためのより良い組織および権限付与のあり方を提言していくことを目的とした。方法 全国の保健所設置主体,合計123都道府県市区(以下,「県市区」という。)に郵送による自記式調査を実施し,平成14年10月現在の,各地方自治体の保健所と福祉事務所等の統合組織(以下,「統合組織」という。)の実態,および名称等について情報を得た。それらの調査資料をもとに,各県市区の健康危機管理対応のあり方を考察した。結果 112県市区(全都道府県,48市,17区)から回答(回収率91.0%)があった。統合組織は,市区では 7 市 1 区,都道府県では31府県存在していた。統合組織の長は,統合組織全体では医師34.7%,事務吏員63.5%,医師以外の技術吏員1.6%であった。統合組織の長と保健所長との間の情報提供のルールをあらかじめ作っているところはなかった。外部からの電話による問い合わせや,文書送付時の名称は,統合組織名を使用しているところが多かった。統合組織名は様々であったが,富山県や横浜市では,法律上の保健所の名称として「保健所」の名称は使用せず,それぞれ統合組織名である「厚生センター」,「福祉保健センター」を使用していた。考察・結論 保健所と福祉事務所の組織統合については,市区ではあまり進んでいなかったが,都道府県では31府県で,組織統合があり,約 7 割を占めており,単独の組織として保健所を考えることはもはや無意味である。統合形態としては,今後「ミニ県庁型」の組織統合が流行するものと予想される。また,統合組織の長からみた保健所長の位置付けから,健康危機発生時に,敏速な対応ができるのか疑問が残る。さらに,「○○保健所」と名乗らない「保健所」もあり,重大な問題があると考える。
著者
佐藤 眞一 柳堀 朗子 小窪 和博 荒井 裕介 原田 亜紀子 安藤 雄一 角南 祐子 江口 弘久 芦澤 英一 高澤 みどり
出版者
千葉県衛生研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

千葉県食育ボランティアは4,903人、千葉県食育サポート企業は147社、海匝減塩標語は1,498の応募があった。2002から12年度の連続する2年の翌年度非受診率を初年度所見ごとに比較した。2004-5年度以降、肥満者と非肥満者で有意に異なり、特に2008-9年度で、男で肥満者29%非肥満者25%、女で肥満者28%非肥満者23%と最大の差を認めた。2008-9年度の特定健診連続受診者278,989人を対象として生活習慣に関する質問項目とメタボ罹患との縦断調査を行った。メタボ出現のオッズ比(95%信頼区間)は、早食い1.48 (1.43-1.55)、早歩き0.80 (0.77-0.83)だった。