著者
杉森 和加奈 中川 和彦 福原 哲治 赤本 伸太郎 小西 祐輔
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.83, no.6, pp.1005-1008, 2022 (Released:2022-12-31)
参考文献数
12

症例は91歳,女性.3週間前より右乳房の疼痛・腫脹が出現し,近医を受診.抗菌薬投与にて改善が見られないため,当院を紹介受診となった.右乳房の腫脹と乳輪部発赤を認め,明らかな腫瘤は触知しなかった.マンモグラフィは右乳房の濃度上昇と皮膚肥厚を認め,乳房超音波では皮膚の肥厚と脂肪織の浮腫を認め,乳腺組織は不明瞭であった.炎症性乳癌の鑑別のために針生検を施行したが,悪性所見は認めなかった.心不全を疑う所見がなかったため,利尿剤を使用せず五苓散を開始した.緩徐ではあるが浮腫の改善を認め,投与後12カ月で左右差が見られなくなった.乳房浮腫に対し五苓散を使用し有効であった症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.
著者
春日 遥 大橋 真智子 山本 将隆 小西 祐輔 北村 春菜 池田 宥一郎 村井 貴
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究作品集 (ISSN:13418475)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.1_30-1_35, 2021-03-31 (Released:2021-03-19)
参考文献数
11

「アニマルめがねラボ」は小学3年生から中学3年生までを対象にした、バーチャル・リアリティ映像作品を用いたサイエンスコミュニケーションイベントである。子どもには難しい「動物の視覚」を題材に、バーチャル・リアリティによる直感的理解だけではなく、場のデザインにより教育効果を高める工夫を行った。多様な動物に実際に会える動物園という場の相乗効果を狙った開催場所の選定や、架空の研究所「アニマルめがねラボ」としてディティールにこだわった場の演出を行った。イベントに参加した子ども達は「リクガメとヌマガメの視力」、「イヌとネコの色覚」、「ヤモリとカエルの動体視力」の3つのブースを通して、多様性に富む生き物の視覚を学習し、更なる学習への意欲や動物への関心を得た。