著者
齊藤 忠彦 中山 裕一郎 小野 貴史 木下 博
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

本研究では,子どもの心を動かすことができるような音楽科教育のあり方について,脳科学からの検討を試みた。歌唱や鑑賞の具体的な授業場面を想定し,活動に伴う脳内のヘモグロビン濃度の変化をNIRSまたはfMRIを用いて計測し,そのデータをもとに考察を行った。その結果,歌唱の場面では,一人で歌う時より複数の人の声に合わせて歌う時の方が,脳内の賦活部位が拡がり,ブロードマン22野および25野,大脳基底核あたりが関与する可能性が高いことなどを指摘した。
著者
原 聡 小野 貴史 岡本 亮 鷲尾 隆 竹内 繁樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第31回全国大会(2017)
巻号頁・発行日
pp.2I3OS10a4, 2017 (Released:2018-07-30)

量子情報処理における量子ビット列の状態は密度行列により記述される。本研究では複数の実験で得られた密度行列の集合から異常な行列を検知する問題を扱う。密度行列はその量子的な性質のために揺らぎを内包しており、異常を検知するには異常と揺らぎとを識別する必要がある。従来技術では行列要素の絶対値の変化しか検知できなかったが、本研究では機械学習のスパース正則化を用いて位相変化をも検知できる手法を提案する。
著者
小野 貴史
出版者
信州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

音楽は音価、音高、音強、音色のパーラメーターのみならず、水平/垂直な音の蓄積(広義には和声と定義づけられる)や、より大きな枠組みによって構成される楽曲形式など様々なファクターによって時間軸上に構築され展開されるものである。本研究では複雑な楽曲構造を構造方程式モデリング(共分散構造分析)を援用することによって数理的整合性を算出し、これまで分析が困難とされてきた楽曲に内包される様々なファクターの因果関係に対してパス解析図を用いて可視化させる方法論を導き出すことに成功した。