著者
久保 秀文 中須賀 千代 多田 耕輔 宮原 誠 長谷川 博康 小野寺 学
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.161-164, 2013-08-01
参考文献数
9

われわれは急性の閉塞に対してステント留置を行い一期的な切除手術が可能であったS状結腸癌の1例を経験したので報告する.症例は71歳,男性.北海道を旅行中に突然の腹痛を来して地域の病院へ入院となった.検査でS状結腸に腫瘤を診断されたが,患者が地元(山口県)での手術を希望したため閉塞に対して金属ステントが留置された.ただちに腹痛は消失し多量の排便を認め,その後当院へ紹介入院となった.S状結腸切除術が施行されたが術後経過は良好であり術後第10病日目に軽快退院した.患者は現在も再発徴候なく健在である.急性の大腸閉塞に対して術前の金属ステント留置は侵襲が少なく複数回の手術を回避することができ有用な方法と考えられる.
著者
小野寺 学
出版者
東北大学
雑誌
言語科学論集 (ISSN:13434586)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.144-133, 1998-11-20

漢語接辞「然」を構成要素とする二字漢語「-然」は、近代の国語辞書と小説において出現の様相が異なる。小説において字音語と熟字使用でゆれていたこと、会話での「-然」の多くは書生を中心とした教養層が用いることから、当時まだ「-然」が日本語の語彙として定着していなかったためであると思われる。