著者
宮原 誠 守田 幸徳
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.516-522, 1996-07-01 (Released:2017-06-02)
被引用文献数
2

過去3年間のオーディオ雑誌を調査し, 音質評価語1,322語を得た。これをKJ法で整理, グループ化し, 30個の代表評価語を得た。代表評価語 (30語) と総合音質の関係を求めるために評価実験を行い, 主成分分析 (PCA) 法により総合音質に重要な評価形容詞を明らかにした。
著者
宮原 誠 三井 実 林 正樹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 38.16 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.205-206, 2014-03-10 (Released:2017-09-21)

『今まで耳でしか聴いたことがなかった音楽を今回,身体全体の細胞で聴くことができました.透き通った音色は生きており皮膚を撫でて行くようです』の状況は、"こころが感じる"で、芸術と科学の融合を掲げる芸術科学会の基礎テーマであり、正面から対応する。この状況をオカルトとして対応しない大多数の日本の自然科学者を標榜する人も納得させうる、哲学的に客観性を証明した、新・電気音響論である。それは、客観評価尺度を定義し、人のこころに感動を喚起する高度感性情報を伝える音の音響理論であり、実際に装置を研究開発した。物理歪量のみの定義のみで音質を言及しない従来ハイファイとは別次元の音響理論である。
著者
宮原 誠 三井 実 加藤 俊一
出版者
Japan Society of Kansei Engineering
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.327-333, 2013 (Released:2013-04-18)
参考文献数
7
被引用文献数
1

We have confirmed the fact that the sound quality of copied digital signal is, in some cases, better than the sound quality of the original CD”, then we have considered the concerned factors and characteristics to improve the sound quality. Since no sound quality measurement tool exist, discovered two objective key perceptual assessment phrases of losing “floating atmosphere in the air-like resonance” and losing “chest penetrating impression” (Appendix 1) are used for the evaluation of the sound quality. The improvement of sound quality is up to +3 in the 7-grade comparison scale.
著者
宮原 誠 守田 幸徳
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.52, no.7, pp.516-522, 1996-07-01
被引用文献数
34

過去3年間のオーディオ雑誌を調査し, 音質評価語1,322語を得た。これをKJ法で整理, グループ化し, 30個の代表評価語を得た。代表評価語 (30語) と総合音質の関係を求めるために評価実験を行い, 主成分分析 (PCA) 法により総合音質に重要な評価形容詞を明らかにした。
著者
加藤 孝康 小林 幸夫 石川 智治 宮原 誠
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.89, pp.31-36, 2000-09-22

我々は、音楽再生の中で感激の伝達:高度感性情報の再現を目的とした研究開発を行ってきている。研究方法は、モデルを作って演繹的に研究を行なう従来とは逆に、出ている音から逆にたどって、多くの実験的事象を基に未発見の物理要因・特性を探していく帰納的研究方法である。この研究方法に基づき、高度感性情報の再現のためには、精密に波面を再現することと同時に、音像を高忠実に再生することが重要である事が分かりつつある。この必要条件から見ると、従来音響理論で音質向上に良いとされてきたL R独立音源は、例えば、トランスが別々に振動し、波面や音像がぼけるので、高度感性情報再現に本当に良いのか問題があると考えられる。この問題を、心理物理学的に検討した。We are developing an sudio system for the reproduction of the High Order Sensations, and researching the basic of transmitting the deep human impression given by the music. To find unknow physical factors from the reproducting sound, we have adopted the inductive method on the contrary to the deductive method as is common constracting the model and examining. We have found that it is important to reproduce the wave font of sound. For this requirement, we have considered on the power supply. Common sense it is believed that each transformers of Lch and Rch should be separated to obtain a good channel separation. However, we have considered that transformers of L and R may not be separated because the wave font of sound is blurred if transformer vibrate independently. We have examined this problem based on the experiments from the viewpoint of phychophics.
著者
宮原 誠二 田路 大悟
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.070-074, 2013 (Released:2013-03-12)
参考文献数
12

術後鎮痛として静脈内フェンタニル持続投与を行った249例を対象に,ジフェンヒドラミン・ジプロフィリン配合薬(以下DD配合薬)とドロペリドールのPONV予防効果を,男女別に後ろ向き比較試験として検討した.DD配合薬は,ドロペリドールに比べて男女ともPONVを有意に抑制した.さらに,その使用により,ドロペリドール投与時に高頻度に見られためまいや浮遊感などの前庭刺激症状も減少した.また,吸入麻酔を受けた女性の非喫煙者はPONVの高リスク群とされるが,それらの患者に対してもDD配合薬は優れた予防効果を発揮した.DD配合薬は,安価で副作用も少なく,オピオイド使用時のPONV予防策として,有用な選択肢の一つとなる可能性がある.
著者
石川 智治 冬木 真吾 宮原 誠
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J80-A, no.11, pp.1805-1811, 1997-11-20

音質評価語の調査・収集を行い,それらをKJ法によりグループ化し,30語の代表評価語を得て既に発表した.その後,評価実験の結果を踏まえて,再整理と追加による改善を行い代表評価語を35語に集約した.本論文は以下のことについて示す.1.その改善の内容,2.得られた代表評価語(35語)の心理的距離のMDS法による解析と四つのクラスタへの分類,3.クラスタ化とは独立に行った,衆目評価法による代表評価語のランクづけ,4.分類した各クラスタと衆目評価法で得られた結果をつき合わせて総合音質に重要な代表評価語の選出を行った.
著者
宮原 誠 吉田 育弘
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.10, pp.1129-1136, 1989-10-20 (Released:2011-08-17)
参考文献数
12
被引用文献数
4 7

カラー画像処理や符号化の研究は, (1) 信号を人間の色知覚の3属性 (Hue, Value, Chroma) にもとづく均等知覚空間上で, (2) 処理誤差を実際に知覚される色差と関係づけて扱うことが有効である.この目的で用いる均等色空間として, 色差が定義されている (H, V, C) マンセル色空間を用いることとした.しかし, CIE (1976) L*a*b*色空間にもとづく (R, G, B) ↔ (H, V, C) データ相互変換は精度が低く, また変換表を用いる方法も, 表を内挿する必要があるなど, 実用上の支障が多い.そこで本論文では, MTMと名付けた数学的 (R, G, B) → (H, V, C) データ変換方法を提案する.MTMは, ある仮定した変換関数の未定係数を, カラーテレビの色再現範囲から均等にサンプルした250の代表色にもとつく重回帰分析によって決定したものである.また, ニュートン法を応用した逆変換の方法を示した.最後に, MTMとこの逆変換法を組み合せれば, 充分精度良く, かつ, 簡単に (R, G, B) ↔ (H, V, C) データ相互変換が行えることを確認した.
著者
赤堀 肇 石川 智治 小林 幸夫 宮原 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.260, pp.1-8, 1999-08-27
被引用文献数
9

我々は高度感性情報を再現できるオーディオ・システムの開発を目的に、それに必要な未知の重要な物理要因を探求する研究を行なっている。これまでの我々の研究により、ディジタル・オーディオ・システムにおける音質劣化要因の一つとして「時間伸び縮み歪み」を発見した。ディジタル・オーディオ・システムにおける時間伸び縮み歪み発生の原因の一つとしてディジタル・オーディオ・インタフェースで生じるjitterが考えられる。そこで、本稿では、ディジタル・オーディオ・インタフェースのビット・ストリーム全体にjitterを強制的に付加し、高度感性情報の再現に注目した主観評価実験を行った。実験時間の関係で、88.6ps, 886psの2種の大きさのjitterを与えてみたが、付加したjitter振幅が88.6psと微少の場合であっても、高度感性情報の再現度が大きく損なわれることが明らかになった。
著者
石川 智治 宮原 誠
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.91-93, 2003 (Released:2008-07-30)
参考文献数
5

これまでの予備的研究から,人間は,生命を直接的に支配する脳幹等,言い換えれば,情動や感動を司る部位(扁桃体等)が,ある種の刺激を受けた時に,意識が生じる以前に生体(本能)が反応して“深い感動”を得ると考えられる.我々はこれまでに,この“深い感動”の喚起に重要な情報の伝達に関する研究を進めてきた結果,(A)暗・静環境,(B)深い感動を喚起させる情報を含む入力画像・音コンテンツ,(C)その入力映像,音楽を高忠実に伝達するために開発したシステム:Extra HI System M の3 者が必要不可欠であることがわかってきた.しかしながら,一般的な家の居間などのリビング環境において,上記の3 つの条件を実現することは困難である.そこで本論文では,リビング環境において“深い感動の喚起”を提供できる場(=環境+人)の実現方法の検討とそれに基づく種々の実験を行い,リビング環境においても“深い感動”を喚起させる「場」の,ひとつの実現方法を提案する.
著者
甘 青 小谷 一孔 宮原 誠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.14, no.29, pp.1-6, 1990-05-29 (Released:2017-10-06)

The research on interleaving informations further into the micro-aperture of NTSC spectrum space is held out presently. The goal of this paper is to give the quantitative analysis about this aperture while the image moves. We show one important result. The S/N of the signal interpolated in the aperture is over 20dB when the vertical and horizontal speed is within 0.41 ine/frame and 0.6 pixel/frame respectaly: very low speed of about 10' /sec with 4H viewing distance. The obtained result is applicable to the disscussion of Y/C separation based on frame memory comb-filter, and shows us the importance of the intrafield Y/C separation.
著者
久保 秀文 中須賀 千代 多田 耕輔 宮原 誠 長谷川 博康 小野寺 学
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.161-164, 2013-08-01
参考文献数
9

われわれは急性の閉塞に対してステント留置を行い一期的な切除手術が可能であったS状結腸癌の1例を経験したので報告する.症例は71歳,男性.北海道を旅行中に突然の腹痛を来して地域の病院へ入院となった.検査でS状結腸に腫瘤を診断されたが,患者が地元(山口県)での手術を希望したため閉塞に対して金属ステントが留置された.ただちに腹痛は消失し多量の排便を認め,その後当院へ紹介入院となった.S状結腸切除術が施行されたが術後経過は良好であり術後第10病日目に軽快退院した.患者は現在も再発徴候なく健在である.急性の大腸閉塞に対して術前の金属ステント留置は侵襲が少なく複数回の手術を回避することができ有用な方法と考えられる.
著者
宮原 誠
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.159-165, 2008-06-10 (Released:2008-06-13)
参考文献数
6
被引用文献数
1

狭義の“画像工学”に固執する時代は過ぎ去ろうとしている.技術とか文系の枠を超えて,より基本的な,“深い感性”から新しい分野に注目している.それは,人のこころと本能に注目して,感性,コンテンツ,自分が身を置く環境への洞察である.過去の工学を考え直し,こだわりの製品を目指して,研究開発すべきである.これは,世界に誇る日本人の情緒を基にした新しい文化の創造である.これが新のイメージテクノロジーである.
著者
石川 智治 野澤 昭雄 三井 実 水野 統太 今井 啓介 井出 英人 宮原 誠
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.169-174, 2008-12-20 (Released:2010-06-28)
参考文献数
14
被引用文献数
1

In this paper, the objective assessment scale for Deep KANSEI evoked by high quality sound reproduction was investigated in the following experiments.(1) Subjective evaluation of the quality of musical sound reproduced by two different systems. One was a conventional system and the other was the Extra HI System M which could reproduce superior high quality sound by characteristics of precision wave front and planar wave.(2) Measurement of the nasal skin temperature, which is known to be an index of autonomic nervous system activity. Results showed that a greater pleasant feeling seemed to be evoked in the Extra HI System M condition compared to the condition of the conventional sound reproduction system. The long-term decrease of the nasal skin temperature, which strongly correlates to sympathetic nervous activity, showed a correlation with the subjective evaluation implying the possibility of objective assessment scale for Deep KANSEI.
著者
宮原 誠
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会技術報告 (ISSN:03864227)
巻号頁・発行日
vol.14, no.40, pp.15-22, 1990-07-19 (Released:2017-10-06)

The technical factors to reproduce three-dimensional holographic "sound-image" and "sound-field" are studied are actually proved. It is clarified that very severe reproduction of the wave front is neccessary; woofer, suquaker,and tweeter should be set within 1mm in depth and within 5μsec in delay time. The undesired modulation of the wave from must be strictly removed. Nonmagnetized and nonvibrational components,nonvibrational coaxial cables,and rigid chassis are help to reproduce rigid wave front. The viblational modulation of chassis and speaker-box must be strictly removed. Common mode noise must be strictly removed also. Consequently very impressive holographic "sound-image" and "sound-field" are reproduced.
著者
宮原 誠 西山 光郎 吉田 久美子 一宮 正道 多田 耕輔 藤田 雄司 秋山 紀雄 久保 秀文 長谷川 博康 宮下 洋
出版者
山口大学医学会
雑誌
山口医学 (ISSN:05131731)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1+2, pp.29-34, 2011-04-30 (Released:2011-07-01)
参考文献数
36
被引用文献数
1

症例は37歳,男性.トラックの荷台から飛び降りた際,立てかけてあった熊手の柄が肛門より刺入した.柄を自己抜去した後,肛門出血および疼痛が出現し当院救急搬送された.受診時,下腹部に軽度圧痛があり,肛門の5時から8時の方向にかけ挫傷を認めた.腹部CTで右傍直腸腔内に血腫および遊離ガスを認め,注腸造影で造影剤の腸管外への漏出を認めた.以上より,杙創による直腸穿孔と診断し緊急手術を施行した.開腹時,右傍直腸腔内に血腫,体毛,衣服の断片が存在し,直腸Rb部右壁に1.8cm大の穿孔を認めた.穿孔部を縫合閉鎖し,S状結腸を用いた人工肛門を作成した.また経肛門的に裂創部粘膜を縫合した.経過は良好で術後25日目に退院,8ヵ月後に人工肛門を閉鎖し完治した.杙創において,会陰部や肛門周囲から刺入した場合には骨盤内臓器や腹腔内臓器を損傷する危険性があり,受傷早期に臓器損傷の有無とその程度を把握し,これに応じた治療を迅速に行う必要がある.また体腔内に異物が存在することもあり注意すべきであると思われた.