著者
小野寺 崇良
出版者
皇學館大學人文學會
雑誌
皇學館論叢 = KOGAKKAN RONSO (ISSN:02870347)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.98-117, 2022-04-10
著者
大久保 努 原田 秀樹 小野寺 崇 上村 繁樹 山口 隆司 大橋 晶良
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G (ISSN:18806082)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.187-195, 2008 (Released:2008-06-20)
参考文献数
43

インド・カルナール市において,下水を処理するUASB法の後段処理法として,我々が開発した下向流懸垂型スポンジ(Downflow Hanging Sponge: DHS)法の実規模リアクター(処理水量500m3/day,スポンジ容量に対するHRT: 1.5時間)を導入し,有機物処理特性評価を行った.DHS処理水の有機物濃度はインドの排出基準を満たし,全期間(900日間)を通じた平均全BODが6(標準偏差±4)mg/L,平均SSが8(±4)mg/Lであった.また,DHSからの余剰汚泥発生量は0.05kgSS/kgCOD-removedであり,現在までにUASBの後段処理として報告がある好気性処理法と比較して格段に少なかった.DHSは,メンテナンスフリーにも関わらず非常に安定した運転を長期間維持し,活性汚泥法に取って代わる開発途上国向けの新規下水処理技術としての波及が期待できた.
著者
田頭 豊 安部 圭亮 小野寺 崇 茅野 伸吾
出版者
公益社団法人 日本放射線技術学会
雑誌
日本放射線技術学会雑誌 (ISSN:03694305)
巻号頁・発行日
vol.79, no.12, pp.1375-1384, 2023 (Released:2023-12-20)
参考文献数
31

Size-specific dose estimates(SSDE)は,computed tomography(CT)検査における体型の違いを考慮した線量指標であり,これまでvolume CT dose index(CTDIvol)では得られなかった任意の断面のおおよその吸収線量が評価できるようになった.Automatic exposure control(AEC)を使用した場合,CTDIvolは体軸方向に変調された値をとるが,検査終了後に表示される値はスキャン全体の平均値mean CTDIvolであり,局所のSSDE計算にどちらの値を使用するかにより値が変わることが予想できる.本研究では,SSDE算出にmean CTDIvolを用いるか,スライスごとの変調値を用いるかの違いが,局所の臓器線量評価へ与える影響について人体ファントムを用いて検証した.American Association of Physicists in Medicine (AAPM) Report No.220の手順に従いwater equivalent diameterを計算するプログラムを作成し比較検討した結果,mean CTDIvolを用いて計算されたSSDE(local-SSDEmean)は,肺野領域においてCT撮影による被ばく線量を評価するWebシステム(WAZA-ARIv2)で算出される臓器線量より18%–56%の過大評価となった.これに対しCTDIvolの変調値を用いて計算されるlocal-SSDEmodulatedは,臓器線量を10%–13%の相対誤差で評価できた.また体軸方向全域のlocal-SSDEを平均した値SSDEは,CTDIvolにいずれの方式を採用された場合でも両者の間に有意差を認めなかった.CT画像のdigital imaging and communications in medicine(DICOM)ヘッダータグ(0018, 9345)にmean CTDIvolが格納され,スライスごとに変調されたCTDIvolの値が得られない場合は,計算される局所のSSDEは誤差を多く含有し撮影部位の臓器線量を正しく反映しない.その場合には,スキャン全体のSSDEの平均値SSDEに臓器ごとの係数を乗じて局所の臓器線量を評価する手法は使用可能である.