著者
小野寺 理佳
出版者
北海道大学アイヌ・先住民研究センター
雑誌
北海道アイヌ民族生活実態調査報告 : Ainu Report
巻号頁・発行日
vol.2, pp.123-142, 2012-03-31

現代アイヌの生活の歩みと意識の変容 : 2009年北海道アイヌ民族生活実態調査報告書. 小山透編著
著者
小野寺 理佳
出版者
北海道大学アイヌ・先住民研究センター
雑誌
北海道アイヌ民族生活実態調査報告 : Ainu Report
巻号頁・発行日
vol.2, pp.61-93, 2012-03-31

現代アイヌの生活の歩みと意識の変容 : 2009年北海道アイヌ民族生活実態調査報告書. 小山透編著
著者
小野寺 理佳 梶井 祥子
出版者
名寄市立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究の目的は、「未成年の子ども(孫世代)のいる夫婦(子世代)の離婚や再婚」による家族関係の変化に関わって、祖父母世代が多世代を繋ぐ働き(多世代の紐帯)を果たすことにより、子世代・孫世代への支援となり得ることを明らかにすることである。平成29年度は、スウェーデン調査の2年目であった。平成29年度も、平成28年度と同様に、現地の関係各所との交渉・調整の結果、ストックホルム市とエステルスンド市両地域において調査を実施することとなった。平成29年度は、平成28年度調査から得られた結果をふまえて、社会福祉サービス部門の職員(離婚家庭に実際に関わる社会福祉士、親の離婚を経験した子どものためのサポートプロジェクト職員、家族関係のコンサルタント、高齢化した祖父母世代が入居する高齢者特別住居のスタッフ等)やファミリーセラピーを行なう民間機関のコーディネーター、当該領域の研究者(ストックホルム市の児童・青少年センタースタッフとストックホルム大学で児童心理や家族問題を研究する研究者)の意見・認識をとらえるための聴き取りを行なった。その結果、親の離婚や再婚により子どもはより豊かなネットワークを得ることができるという認識が浸透していること、祖父母による世代間支援については、祖父母自身の就労と自立、生活水準、子世代に干渉しない抑制的な態度が求められる社会であること等が影響しており、福祉が担う範囲が拡がっていること、「交替居住」について肯定的な評価が多い一方で、「交替居住」に伴うストレスに苦しむ子どもの存在があり、その子どもを対象とするサポートプログラムの実施が広がりつつあるなかで、祖父母世代がそこに関われる可能性もあること、祖父母世代が仕事をして自立して生きることと自分の関心を優先させて暮らしてきた結果として、老後の施設での生活において世代間関係の希薄さが自覚される場合もあること等が確認された。
著者
小野寺 理佳 品川 ひろみ
出版者
北海道大学アイヌ・先住民研究センター
雑誌
北海道アイヌ民族生活実態調査報告 : Ainu Report
巻号頁・発行日
vol.1, pp.89-96, 2012-01

現代アイヌの生活と意識 : 2008年北海道アイヌ民族生活実態調査報告書. 小山透編著
著者
小内 透 野崎 剛毅 濱田 国佑 佐々木 千夏 小野寺 理佳 小内 純子 品川 ひろみ 新藤 慶 新藤 こずえ
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

かつてアイヌの人々への差別は激しかった。とくに学校での差別が多く、差別を嫌い上級の学校へ進学せず条件の悪い職に就く傾向が強かった。その結果、個人所得が低くなり、結婚して子どもが生まれると、世帯所得の低さが子どもの進学にマイナスの影響を与えていた。そのため、アイヌの人々は経済支援や教育支援に対して強い要望をもっている。しかし、一般の住民は差別を解消したり、アイヌ文化を振興したりすることに対しては積極的に支持するものの、アイヌの人々だけを対象にした経済支援や教育支援については否定的であった。今後のアイヌ政策はアイヌの人々と一般の住民の間にある意識のずれを考慮に入れる必要があることがわかった。