著者
野口 亮 黒田 健太 河村 光晶 矢治 光一郎 原沢 あゆみ 飯盛 拓嗣 小森 文夫 辛 埴 尾崎 泰助 近藤 猛
出版者
公益社団法人 日本表面真空学会
雑誌
日本表面真空学会学術講演会要旨集 2019年日本表面真空学会学術講演会 (ISSN:24348589)
巻号頁・発行日
pp.3Ha04S, 2019 (Released:2019-10-28)

非磁性のスピン分裂が生じるラシュバ効果は、スピントロニクスへの応用が期待されており、様々な物質でその発現が調べられている。本研究で我々は、Ag/Au(111)薄膜の量子井戸バンドにおいて膜厚と量子準位に依存したスピン分裂をレーザースピン分解ARPESによって見出した。さらに第一原理計算により、この振る舞いは量子閉じ込めによる電荷密度分布の変化によって説明できることを明らかにした。
著者
高村(山田) 由起子 尾崎 泰助
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.86, no.6, pp.488-492, 2017-06-10 (Released:2019-09-26)
参考文献数
18

グラフェンのケイ素版といえるケイ素の蜂の巣格子であるシリセンは,1994年の論文1)でその存在が理論的に予言されていたものの,実験的な合成報告があったのは最近である.黒鉛からの機械的剥離により得られるグラフェンと異なり,炭素と同じ14族元素の蜂の巣格子であるシリセンやゲルマネン,スタネンなどは母材となる層状物質が存在しないため,実験的な合成報告は単結晶基板上へのエピタキシャル成長によるものがほとんどであり,結晶構造と電子状態への基板の影響が無視できない.加えて,同定の決め手となる評価方法が存在せず,複数の相補的な分析法を併用する必要があり,なおかつ,得られた実験結果,特に電子状態の解釈を行うには,第一原理電子状態計算が不可欠であるなど,1つの研究室ではなかなか歯が立たない.本稿では,シリセンのような未知の2次元材料の研究を行うにあたって,実験と計算の協奏(競争?)がいかに重要であるかを,我々のこれまでの共同研究の成果を交えて論じてみたい.
著者
佐藤 幸紀 尾崎 泰助
出版者
北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科
雑誌
Technical memorandum (School of Information Science, Japan Advanced Institute of Science and Technology) (ISSN:09187561)
巻号頁・発行日
vol.IS-TM-2013-001, pp.1-58, 2013-07-25

2012年度に北陸先端科学技術大学院大学において学内で共同利用されている計算サーバや並列計算機を用いて行われた研究の概要および発表論文リストを紹介する.