著者
神戸 信人 尾高 慎二 康 楠 中村 英樹 森田 綽之
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_1017-I_1025, 2015 (Released:2015-12-21)
参考文献数
5

近年,我が国では,地域の自発的な取り組みによりラウンドアバウトの社会実験や導入事例が増え,平成25年6月には道路交通法の一部を改正する法律が成立し,ラウンドアバウトが環状交差点として法的に位置付けられた.一方,未だラウンドアバウトの導入事例が少ないため,ラウンドアバウトを導入する際に必要となる,自動車や横断歩行者・自転車の交通状況の実測値を踏まえた交通容量上の判断基準は明確になっていないのが現状である.本研究では,ラウンドアバウト運用のされている既存円形交差点やラウンドアバウト社会実験での観測データを用いて,実現交通量の特性を分析した上で,軽井沢町六本辻ラウンドアバウトで観測された交通容量に関する考察を行うとともに,提案されている横断歩行者等を考慮した流入部交通容量推定式との比較を行う.
著者
尾高 慎二 神田 佑亮 西ノ原 真志 飯野 公央 谷口 守
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.69, no.5, pp.I_753-I_760, 2013 (Released:2014-12-15)
参考文献数
15
被引用文献数
2

松江都市圏では,平成19年度から職場モビリティ・マネジメント(MM)を5年間継続的に実施してきている.また,平成21年度からは市民全体の取り組みとして「ノーマイカーウィーク」へと発展させてMMを展開している.本稿では,職場MMの継続効果として,交通現象面へ与える集計的効果,「まつエコ宣言(職場交通プラン)」策定による意識・行動変容に与える効果,取り組みの継続・定着状況によるまちづくり意識へ及ぼす効果の3つの観点から職場MMの継続実施効果を明らかとするものである.これらの結果,ノーマイカーウィーク実施中のみならず,通常時の交通量も減少すること,まつエコ宣言によりノーマイカーへの取り組みが活性化されること,取り組みの継続意向の高さや定着により,まちづくり意識に影響があることを示唆している.