著者
本田 恭子 山下 良平
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.28, no.Special_Issue, pp.345-350, 2010-02-28 (Released:2011-03-01)
参考文献数
4
被引用文献数
4 5

The purpose of this paper is to clarify the tendency of local communities to participate in and implement the “Measures to Conserve and Improve Land, Water, and Environment”. The study was conducted across 26 communities in Fukusaki town, Hyogo prefecture. The main findings are as follows. (1) The shortage of funds for the maintenance of irrigation canals and farm roads was an important factor in the participation of communities in the policy. (2) The officials of the communities that participated in the policy recognized the effectiveness of the implemented measures in improving the conditions of canals and roads, and hoped to continue the implemented measures after the end of the policy to foster interaction among the residents.
著者
山下 良平 寺畑 信太郎 角田 清志
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.40, no.7, pp.771-775, 2000-12-20

再発時に肺動脈幹内への高度浸潤進展を示した肺原発悪性線維性組織球腫(MFH)の1例を経験した.症例は70歳女性.1995年5月15日, 左肺下葉の長径6.5cmの腫瘍に対して下葉切除術を行い, 病理学的にstoriform-pleomorphic typeのMFHと診断された.術後経過良好であったが, 98年6月, 左肺門部での再発が明らかとなった.画像所見上, 腫瘍が左肺動脈幹内へ浸潤進展している像を認めたが, 遠隔転移の所見がなかったため, 98年7月10日, 残存肺摘除術を行った.切除標本では, 肺門部に暗赤色の充実性腫瘍が, 多結節状に集簇発育しており, その一部は左肺動脈幹内へと連続性に進展していた.術後は呼吸不全を合併したが, 10月17日, 軽快退院した.その後の経過は良好であったが, 99年7月, 造影CT上, 右肺動脈幹内に血栓を思わせる陰影欠損を認め, 再々発腫瘍が, 右肺動脈幹内へ浸潤進展したものと考えられた.99年9月17日, 死亡した.MFHなど肺原発の肉腫は元来まれであるが, これらの腫瘍では本例で見られたような肺動脈内腔への高度の浸潤進展を示すことがある.従って肺腫瘍において肺動脈血栓類似の所見を見た場合には, 鑑別疾患上, MFHなどの肉腫も考慮すべきと考える.
著者
清原 薫 小杉 光世 笠島 史成 家接 健一 片田 正一 山下 良平 酒徳 光明 中島 久幸
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 = The journal of the Japanese Practical Surgeon Society (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.1841-1845, 1997-08-25
被引用文献数
2

症例は63歳男性.主訴は上腹部痛.心窩部に弾性軟,表面平滑で圧痛を伴う腫瘤を触知.血液検査は腫瘍マーカーを含め異常なし.腹部USおよびCTで肝外側区域に辺縁が一部充実性の嚢胞性腫瘤を認めた.この充実性部分は造影CTでenhanceされ,血管造影では細血管の断裂と濃染を示した. ERCPでは胆管と嚢胞の交通はなかった.肝嚢胞腺癌と考え手術を施行.腫瘤の肝実質への浸潤はなく,外側区域切除で摘出可能であった.嚢胞内容は透明な粘液で,嚢胞内腔に向かって乳頭状の腫瘍が増殖し,その一部に出血が見られた.病理組織検査で乳頭状増殖部位の異型細胞と嚢胞壁の立方上皮との間にtransitional portionを認め,単純性肝嚢胞から癌化した肝嚢胞腺癌と考えた.