著者
清水 翔太 本間 隆俊 山内 寛紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.354, pp.1-5, 2008-12-06
参考文献数
7
被引用文献数
3

近年、企業の人材教育などの研修現場でe-Learningが発達していて、教材さえあれば学ぶ場所、時間に関係なく学習出来る様になる。しかしながら、電子回路の自学自習に従来用いられてきたブレッドボードは、回路図との対応が取り辛いという問題点があるため、実習にあたって回路の作成が困難であった。そこで、本研究室はe-Learningで電子回路の学習をしたり、実験授業を行うのに必要となる電子回路教材及び、電子回路教材サポートソフトウェアの開発を行った。提案システムの利用により、自学自習を促進すると共に実験授業の円滑な進行を可能とする。今回、プロトタイプの基礎評価を行い、波形入出力の妥当性を確かめることが出来た。
著者
辻 広生 福水 洋平 道関 隆国 山内 寛紀
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.510-521, 2017

防犯カメラにより撮影された顕著な照明光成分の偏りを有する複合劣化ナンバープレート画像の文字認識精度を改善し,かつ人の視覚特性にも適合する輝度値補正手法が求められている.この要求に沿った輝度値補正を行うため,サポートベクター回帰をRetinexモデルにおいて適用する手法を提案する.提案手法は,顕著な照明光成分の偏りに対応するためサポートベクター回帰を用いて従来のRetinex処理よりも正確に照明光成分を推定し輝度値補正精度を改善する.提案手法の有効性を確認するため,実写画像に複合劣化を付与した画像を実験用画像とし,正規化相互相関による劣化文字認識精度実験を行った結果,提案手法における正答率は従来のRetinex処理における正答率よりも最大で約39パーセント高い値となった.また提案手法を適用した画像は従来のRetinex処理を適用した画像よりもHalo が低減し,提案手法は,少なくともHalo の観点で従来のRetinex処理よりも視覚的に自然な画像を復元した.さらに実環境で撮影された防犯カメラ画像を対象とした場合においても提案手法は従来のRetinex処理よりも優位性があることを確認した.また輝度値補正手法を畳み込みニューラルネットワークによる文字認識に応用した場合においても提案手法は従来のRetinex処理よりも有効であることがわかった.
著者
辻 広生 福水 洋平 道関 隆国 山内 寛紀
出版者
Research Institute of Signal Processing, Japan
雑誌
Journal of Signal Processing (ISSN:13426230)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.121-134, 2018-05-25 (Released:2018-05-25)
参考文献数
13

We propose a multistructure convolutional neural network (CNN) for hiragana recognition of remarkably degraded license plate images captured by security cameras for the purpose of criminal investigation. The proposed multistructure CNN can use the optimal resolution image that cannot be used by conventional CNN by processing multiresolution images so that the recognition performance is improved. In many cases, plural candidates are allowed in remarkably degraded license plate character recognition for criminal investigation because it is not realistic to achieve practical level correct rate with a single candidate. The general criterion of practical level recognition accuracy for criminal investigation is whether the method achieves the correct rate of 90 percent by allowing up to the second candidate. Generally, the recognition accuracy of CNN decreases when the degradation estimation is inaccurate, and the CNN is not optimized. Under the condition that the CNN was not optimized, the proposed multistructure CNN could achieve practical level recognition performance while the conventional CNN could not achieve that performance.
著者
泉 知論 山内 寛紀
出版者
一般社団法人 電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会 基礎・境界ソサイエティ Fundamentals Review (ISSN:18820875)
巻号頁・発行日
vol.2, no.3, pp.3_45-3_52, 2009-01-01 (Released:2011-05-01)
参考文献数
19

工学の技術を医療診断と治療に生かす方向の一つとして、超小形ロボットを使って、生体情報をモニタリングしたり、体内病巣を治療したりする、いわゆる低侵襲医療が活発化してきている。これは、人形ロボットと同様、工学の幅広い分野に関連している。五感の役割をする各種マイクロセンサ技術、センサ情報の信号処理技術、自立移動を実現するドライブ技術、超小形バッテリや燃料発電及び生体発電などのエネルギー技術、生体表面に優しい材料技術、ユビキタス無線通信技術、そして、これらを実装するLSI技術やフィルム基板実装技術などである。ここでは、実用化の先陣を切っているカプセル内視鏡と生体センサの動向を紹介する。また、これらマイクロロボットや生体センサの頭脳として開発した、私たちの体内コンピュータLSIを一例として紹介し、その応用例と発展の展望を述べる。
著者
大川 博史 西門 秀人 山内 寛紀 寺井 秀一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.658, pp.47-54, 2000-03-02
被引用文献数
4

アプリケーションプログラムをリアルタイム実行するマルチプロセッサLSIを自動生成する環境の研究を行なっているが、今回、そのスモールセットの開発を行った。ターゲットアプリケーションは、アッセンブラにて記述された128ポイント高速フーリエ変換プログラムであり、これを、遺伝的アルゴリズムを使って、メッセージパッシング型マルチプロセッサに最適スケジューリングした。また, その要素プロセッサ(PE)は、DLXアーキテクチャを改良した32ビットマイクロプロセッサであり、ハードウェア記述言語SFLにて記述されている。そして、上記スケジューリング結果から、対応するプロセッサ間結合と各プロセッサでの実行プログラムを同時生成した。また、上記プロセスにて自動生成したSFL記述のマルチプロセッサシステムを、Velilog-HDLに変換し、Verilog環境下にて論理合成、レイアウト設計を行なった。