著者
山下 慶子 喜友名 朝春 山口 雅浩
出版者
日本医用画像工学会
雑誌
Medical Imaging Technology (ISSN:0288450X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.124-132, 2015 (Released:2015-05-26)
参考文献数
17

免疫染色を用いた病理診断において,Ki-67陽性率は良性・悪性の鑑別,悪性度や予後の推定などの目的で広く用いられている.免疫染色画像における細胞核を解析するシステムとして,whole slide image(WSI)の解析を人手を介することなく,自動で解析領域を選択し,画像パターンごとに検出条件設定を必要としない方法を提案する.提案手法を組み込んだ免疫染色画像計測システムを開発し,本システムによって算出されたKi-67陽性率は,目視カウントによる計測と相関が高く,解析法として有効であることが示された.
著者
内山 俊郎 山口 雅浩 大山 永昭 武川 直樹 金子 博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.204, pp.23-30, 2001-07-11

マルチスペクトル画像を対象とした新しい類似画像検索方法を提案する。画像検索技術は、画像特徴の表現方法とその表現に基づいた類似度(あるいは距離)定義から成る。特徴表現については、精度と効率性が重要である。ここでは、画像全体の色(正確には、マルチスペクトル信号)の分布に着目する。従来のヒストグラムインターセクション(以下HI)法はマルチスペクトル画像に適用する場合、次元数の増加のために、十分な特徴表現ができないという問題が生じる。特徴表現の精度を向上させるためには、各画像毎で適応的に特徴表現をすることが必要である。しかし、HI法では共通のビンを用いる必要があり、適応的な特徴表現は難しい。本論文では、ベクトル量子化に基づいた各画像毎に適応的な特徴表現方法を導入し、それに基づく検索方法を提案する。実験により有効性を示す。
著者
田島 英朗 鈴木 裕之 小尾 高史 山口 雅浩 大山 永昭
雑誌
第47回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.181-184, 2006-01-10

従来の指紋を用いたファイル保護システムでは、認証によってファイル本体、もしくはファイルを暗号化する鍵へのアクセス制御を行っていた。しかしこの方法では、認証のための指紋情報がローカルに保存されるため、別のPCへファイルを移動して使用する場合などでは安全性を保つことが困難であった。一方我々の提案するシステムでは、指紋を暗号の鍵として用いた暗号化、復号化を行うことにより、認証情報をローカルに残さずにファイルを保護することが可能となった。