著者
山崎 基浩 安川 和博 愛川 遼
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.78, no.6, pp.II_416-II_424, 2022 (Released:2022-04-20)
参考文献数
14

わが国における交通事故死者数は減少傾向にあるものの「歩行中」など致死率の高い事故の減少率は低く,安全対策の必要性が高まっている.愛知県豊田市では「歩行者保護モデルカー活動」と称した人対車両事故削減を目的とした交通安全啓発に取組んでいる.本研究では「横断歩道での歩行者優先」を取り上げ,ドライバーへの意識調査で得られた知見を踏まえ,地域住民らによる交通安全街頭啓発運動を活用した効果的な啓発方法を検討した. ドライバーとのアイ・コンタクトを取りながら「止まってくれてありがとう!」等のメッセージを掲示し停止したドライバーに会釈する等,街頭において「能動的な啓発活動」の実証実験を行った結果,「能動的な啓発活動」実施時には通常の街頭活動時よりも歩行者優先率が向上することが明らかとなった.
著者
坪井 志朗 三村 康広 山崎 基浩 鈴木 雄 西堀 泰英
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.1405-1412, 2021-10-25 (Released:2021-10-25)
参考文献数
10
被引用文献数
2

新型コロナウイルスの感染防止による新しい生活様式によって、テレワークやオンライン会議が普及し、職場と居住地が必ずしも近くにある必要はなくなる等、我々の暮らしを大きく変えている。地方都市や郊外地域の居住意向が向上し、職場にとらわれない居住選択ができるようになった一方、地方都市移住や田舎暮らしを適切な地域に誘導しなければ、単なる都市のスプロールとなり、都市の広域化が懸念される。本研究では、愛知県豊田市をケーススタディとして、コロナ禍における地方都市の人口動態の変化と居住地選択の意向変化を分析した。その結果、人口動態について転入者数の減少により人口減少へとなっていること、コロナ禍前後で居住地選択の考え方が変わっていることが指摘できた。