著者
中島 敦司 山本 将功 大南 真緒 仲里 長浩 廣岡 ありさ
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.26-31, 2011 (Released:2012-03-14)
参考文献数
10

本研究では,キンモクセイの2度咲き現象が近年の温暖化,高温化の影響である可能性を検討する目的で,花芽分化期の夏季から開花期の秋季にかけて野外の気温に対して3℃ 加温したグロースチャンバー内で育成する実験をおこなった。その結果,加温処理によって開花の開始は遅れ,開花期間は長期化した。また,花ごとの開花日数は,開花期の後期に開花した花で短縮化された。さらに,加温によって開花期に複数回のピークのある2~3度咲き現象が引き起こされた。この2~3度咲き現象には,1)集団内での個体ごとの開花時期のばらつきによる見た目の上での2~3度咲き,2)同一個体内での枝,花芽の着生部ごとの開花時期のばらつきによる見た目の上での2~3度咲き,3)同一箇所の花芽の着生部に複数の花芽が形成され,それらが段階的に開花する2~3度咲き,4)それらが複合された2~3度咲きの4パターンあることが分かった。
著者
重藤 大地 中島 敦司 山本 将功
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 = / the Japanese Society of Revegetation Technology (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.118-121, 2006-08-31
参考文献数
11

本研究では,ヒガンバナの開花と温度の関係について検討することを目的として,人工気象室で育成実験を行った。人工気象室の温度条件は,常に外気に追従した条件,常に外気に対してそれぞれ1.0,2.0,3.0℃ 高い条件の4 種類とした。そして,加温処理を開始した日はそれぞれ6月6日,6月28日,7月15日,8月4日,8月26日,9月5日とした。その結果,供試植物は夏期から秋口である開花期まで継続して外気より高温条件下におかれると開花期に外気より高温条件下でも開花可能となった。特に6月6日から7月15日までに1.0℃ から3.0℃ の加温条件下におかれた個体は,より高温条件下でも開花した。このことから,夏期の気温上昇によってヒガンバナの開花可能温度は上昇すると考えられた。一方,夏期における1.0℃ から3.0℃ までの平均気温の上昇は花の形態には影響を及ぼさないことも明らかになった。
著者
重藤 大地 中島 敦司 山本 将功
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.118-121, 2006 (Released:2007-04-05)
参考文献数
11
被引用文献数
1

本研究では,ヒガンバナの開花と温度の関係について検討することを目的として,人工気象室で育成実験を行った。人工気象室の温度条件は,常に外気に追従した条件,常に外気に対してそれぞれ1.0,2.0,3.0℃ 高い条件の4 種類とした。そして,加温処理を開始した日はそれぞれ6月6日,6月28日,7月15日,8月4日,8月26日,9月5日とした。その結果,供試植物は夏期から秋口である開花期まで継続して外気より高温条件下におかれると開花期に外気より高温条件下でも開花可能となった。特に6月6日から7月15日までに1.0℃ から3.0℃ の加温条件下におかれた個体は,より高温条件下でも開花した。このことから,夏期の気温上昇によってヒガンバナの開花可能温度は上昇すると考えられた。一方,夏期における1.0℃ から3.0℃ までの平均気温の上昇は花の形態には影響を及ぼさないことも明らかになった。
著者
中島 敦司 山本 将功 大南 真緒 仲里 長浩 廣岡 ありさ
出版者
日本緑化工学会
雑誌
日本緑化工学会誌 = Journal of the Japanese Society of Revegetation Technology (ISSN:09167439)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.26-31, 2011-08-31
参考文献数
10

本研究では,キンモクセイの2度咲き現象が近年の温暖化,高温化の影響である可能性を検討する目的で,花芽分化期の夏季から開花期の秋季にかけて野外の気温に対して3℃ 加温したグロースチャンバー内で育成する実験をおこなった。その結果,加温処理によって開花の開始は遅れ,開花期間は長期化した。また,花ごとの開花日数は,開花期の後期に開花した花で短縮化された。さらに,加温によって開花期に複数回のピークのある2~3度咲き現象が引き起こされた。この2~3度咲き現象には,1)集団内での個体ごとの開花時期のばらつきによる見た目の上での2~3度咲き,2)同一個体内での枝,花芽の着生部ごとの開花時期のばらつきによる見た目の上での2~3度咲き,3)同一箇所の花芽の着生部に複数の花芽が形成され,それらが段階的に開花する2~3度咲き,4)それらが複合された2~3度咲きの4パターンあることが分かった。
著者
高島 太郎 中島 敦司 山本 将功
出版者
名古屋大学
雑誌
環境システム研究論文集 (ISSN:00277622)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.81-87, 1993-11

自然環境整備事業における短期間で合意に至った事例から, 当事者と行政の合意形成過程における問題構造を明らかにすることを目的に, 関係者に対する事業過程におけるヒアリングと発言の記録から, PCM手法による「問題-原因構造図」作成と発言内容のクラスター分析を行った. その結果, PCM手法では合意形成過程で当事者による「行政への不信」, 「計画案への不満」, 「地域秩序の乱れ」, 「農地景観の悪化」を主問題とする構造が明らかとなった. クラスター分析でも「行政への不信」は独立した分類を得られたことにより, 合意に至る過程では, その払拭が重要で, 会議で合意を得ようとすることに加え, 個別対応による情報収集を積み重ね, 当事者一人一人の意見に耳を傾ける重要性が指摘された.