著者
山本 淳二 花岡 誠之 矢野 正
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.146, pp.19-24, 2007-07-12
被引用文献数
1

移動通信システムにとって使い勝手の良い6GHz以下の帯域については,第3世代携帯電話や無線LANを始めとして稠密に利用されており,深刻な電波の逼迫状況が生じている.電波の利用状況は時間や場所に応じて異なっており,逼迫している電波をより有効かつ効率的に活用するため,複数の電波利用システム間における電波の高度な共同利用の実現が求められている.報告者はこれまでに複数の無線システムを統合するコグニティブ無線システムについて無線環境認識技術やコグニティブ無線を実現するためのシステム構成について検討してきた.本報告では,基礎実験システムにIP-TV電話を接続し,コグニティブ無線システムの基礎通信システムの通信特性の測定結果を示す.測定の結果,無線LANは通信悪化時に各種測定値の変動が大きいが,通信状態の復帰時に測定値の復帰が早く,WiMAXは802.16-2004と802.16eのどちらも通信悪化時の変動が小さい代わりに測定値の復帰に時間が掛かることが判った.
著者
山本 淳二 田邊 昇 西 宏章 土屋 潤一郎 渡辺 幸之介 今城 英樹 上嶋 利明 金野 英俊 寺川 博昭 慶光院 利映 工藤 知宏 天野 英晴
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 計算機アーキテクチャ研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.110, pp.19-24, 2000-11-29
参考文献数
7
被引用文献数
9

我々は、フロア内やビル内に設置された計算機間で低レイテンシで高バンド幅な通信を実現するネットワークRHiNETおよびMEMOnetの開発を行なっている。本報告では、RHiNETおよびMEMOnetのネットワークインタフェースのコントローラチップであるMartiniについて述べる。Martiniは、ユーザレベルのゼロコピー通信(OSをバイパスしたユーザプロセスのメモリ空間間のリモートDMA)をハードウェアによりサポートすると共に、チップ内部のコアプロセッサにより柔軟な通信を実現する。
著者
宇川 斉志 佐藤 三久 朴 泰祐 児玉 祐悦 山口 佳樹 山本 淳二
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2015-HPC-148, no.24, pp.1-8, 2015-02-23

エクサスケールの計算機の実現にあたって文部科学省の委託研究により大量の演算器を 1 つのマスタープロセッサで制御する Extreme SIMD アーキテクチャが提案された.本稿では Extreme SIMD アーキテクチャ上で実行できるバイナリを生成するためのプログラミングモデルの一つとして Extreme SIMD 向け拡張 C について述べ,それを用いて Extreme SIMD アーキテクチャのシミュレータによる評価を行う.Extreme SIMD 向け拡張 C は PE で実行される文を SIMD 制御文で囲むだけで簡単に指定することが可能で,メモリ操作などはライブラリ関数で提供されるという特徴を持つ.2 次元のラプラス方程式の差分法による計算を実行したところローカルメモリに入りきる 4096×4096 格子の問題サイズではピーク性能に対して最大 74%と高い実効効率を示すが,入りきらない問題サイズでは実効効率が 1 割未満になるという急激な性能低下を起こすことを確認した.