- 著者
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山下 大輔
杉原 学
山香 修
諫本 義雄
戸畑 裕志
真茅 孝志
加納 龍彦
- 出版者
- 日本医療機器学会
- 雑誌
- 医科器械学 (ISSN:0385440X)
- 巻号頁・発行日
- vol.73, no.4, 2003-04-01
輸液による体液量の管理は,重症患者の循環や栄養管理に関して重要である.現在,輪液ポンプが低価格となり全国的に普及してきたが,すべての患者に輸液ポンプを使用することは器械の台数確保など現実的には困難であり,クレンメの手動設定による自然落下式輸液(点滴)が行われている.われわれは第76回日本医科器械学会学術大会で,各社製の自然落下式輸夜セットの設定流量に対する時間的変化について検討を行い,経時的に流量が減少することを報告した.その際,室温(25℃)の蒸留水を用いて実験を行ったが,患者へ実際輸液される薬液は粘度の違いに差がある.今回,輸液の種類(粘度の相違)や輸液薬剤の温変の変化によって,設定流量に対して実際の流量変化の検討を行ったので報告する.方法は輸液セットを輸液バッグに装着,プライミングを行い,輸液セットの患者接続側をメスシリンダに入れる.バッグとメスシリンダの落差は1mとし,輸液セットの点滴筒を流量測定専用に変更したフローサインに装着する.フローサインの信号はパソコンとRS232-Cケーブルで接続し,メンテナンス用プログラムを起動させ,経時的変化を測定した.